■ 大強度陽子加速器計画月報7月号より       (2001/7) 

●原研の「報告と講演の会」を開催
 前田理事・東海研所長が当計画について講演。 また、新技術フェアを同日開催し、3GeVシンクロトロン用アルミナセラミックス真空ダクト、 水銀ターゲットモデル、Nb加速空洞等の展示や説明を実施。
 前田理事・東海研所長の講演
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 アルミナセラミックスダクト、0.5m長さのもの7本をチタン非磁性金属により 偏向電磁石の湾曲形状に合わせて接合した長尺ダクト、長さ約3.5m、15度湾曲。 表面にRFシールドを処理することで、ビームで誘起するRF電磁波を外部に漏らさず、映像電流をスムーズに流すことが特徴。
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ブレード型水銀ターゲットの水流動実験用実規模アクリルモデル、パネル等でターゲットシステムの概要、水流動実験・解析結果等について説明。
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 リニアックの高エネルギー部加速構造として採用を予定している、超伝導加速空胴の開発中の初期モデル。 共振周波数600MHz・5セルの高純度ニオブ製の加速電磁場特性測定用空胴モデルで、液体ヘリウム温度にて加速電場16MV/mの目標性能を上回る測定結果を得た。
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●K-3NBT-M合同ワークショップ
 原子核素粒子実験施設(K)、物質生命実験施設への陽子ビーム輸送系(3NBT)、ミュオン実験施設(M)は、 未曾有の大強度の陽子ビームを用いた施設を設計、製作するという共通の目的を有している。 このため各グループでの検討状況の情報交換を行い、合理的・効率的な検討を進める目的で原研、 KEKから総勢約50名が集り活発な討論を行った。
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●水銀エロージョン試験
 核破砕中性子源となる水銀ターゲットの水銀循環冷却系配管の寿命・健全性評価を目的として、 直管・エルボ等の配管要素から成るテストセクションを用いエロージョン(侵食)試験を開始した。 試験時間1000時間、水銀温度約35℃、流速約0.7m/sの条件下ではエロージョンによる減肉は10μm以下で非常に小さいことを確認した。 現在、詳細な評価を実施すると共に、試験継続中である。
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●施設の実施設計
 今年度の工事着工を控え、リニアック棟、リニアックから3GeVシンクロトロンへの陽子ビーム輸送系、 3GeVシンクロトロン棟及びこれらの施設建設に必要な造成工事等の実施設計業務が今月中旬契約され、 土木・建築、電気設備、機械設備工事の実施設計を3月末までに完了するとともに、一部は着工する予定である。

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