■ 大強度陽子加速器計画月報7月号より       (2003/7) 

●ビーム成形装置「立上り時間10nsのパルスビーム生成に成功」
 リニアックの中間エネルギービーム輸送系(3MeV-MEBT)に324MHzのチョッパー性能を有したビーム成形装置を開発し、これまで到達し得なかった速い立上り時間を有するパルスビームの生成に成功した。 KEKでの実験では、高周波電力36kW、偏向電場2MV/mで、約10nsの立上り時間を持つパルスビームが得られた。(陽子ビームは高周波電極で挟まれた箇所でビームチョップされ、速い立上がりのパルスビームに成形される)
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●第3回放射線等安全検討委員会
 7日、東海研で標記委員会が開催された。 野村東海研副所長が新委員に加わり、同日午前に開かれたインターロック専門部会の報告と施設安全グループの放射線安全設計と放射線安全管理設備の概要について検討が行われた。 委員から長期的視点に立って最適な安全設計を進めるようコメントが出された。
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●災害防止安全協議会(災防協)合同の安全大会
 全国安全週間7/1-7に合わせて建設業者合同の安全大会が、1日に建設現場で開催され、業者約380名及び発注元関係者が参加した。 災防協会長と松崎原研建設部長から「安全確保」に関した講話があった。また、300件以上の安全標語の応募の中から優秀作の表彰も行われた。
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●J‐PARC計画、東海研金曜セミナーにて講演
 5〜7月、J-PARC関連の所内講演が3回開催された。計画の概要説明、施設の放射線安全設計と核破砕中性子源施設についての進捗状況報告に、合計約140名の聴講者があった。

●第4回大強度陽子加速器技術検討会
 1-2日、KEKで加速器技術検討会が開催された。 今回は、各加速器のハードウェアに関係する開発の現状と、加速器に共通の項目(ビームモニター、制御、アラインメント、アースの検討)を重点テーマとして取り上げて報告がなされ、活発な議論が行われた。

●原子核理論・実験合同研究会「J-PARCにおけるストレンジネス核物理の展望」
 全国の大学等から約100名の理論と実験関係双方の研究者が集い、29-31日にKEKを会場に標記研究会が開催された。 実験施設が具体化する段階を迎え、ストレンジネス核物理関連の最新の成果を踏まえてJ-PARCでの展望について活発な議論が行われた。

●リニアック研究会
 7/30-8/1の3日間、第28回リニアック研究会が東海駅前・テクノ交流館リコッティを会場に開催された。 加速器利用に関わる3件の招待講演と42件の口頭発表の他、ポスターセッション、企業展示などが行われ、320名を越える参加者となり過去最大規模の研究会となった。 続く、J-PARC加速器開発と他2加速器施設の見学ツアーには約80名の参加者があった。
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