J-PARC国際シンポジウム  市民公開講座

J-PARCが創る未来、探る謎 ―次世代のエネルギーから宇宙まで

市民公開講座

場所:水戸市民会館 グロービスホール (大ホール)
日時:2024年10月14日(月・祝日)開場 10:00
参加費無料・事前申込み不要

大強度陽子加速器施設 J-PARC(Japan Proton Accelerator Research Complex)は、物質中の原子・分子の構造から物質・生命の起源を探る研究や、素粒子や原子核の研究から宇宙の始まりの謎を解く研究を進める、最先端の研究施設です。

施設の利用運転開始から15周年を記念して、市民公開講座を開催します。皆様のご来場をお待ちしております。

▌  プログラム

 10:30~

小林 隆

小林 隆
  KOBAYASHI Takashi

  J-PARCセンター長

ご挨拶  J-PARCの紹介
岡山県出身。1996 年に広島大学で博士号取得。加速器を用いて人工的に生成したニュートリノを295km 離れたスーパーカミオカンデに打ち込み、検出したニュートリノの性質を調べる研究に従事。主導する実験グループにより、ミュー型ニュートリノが電子型ニュートリノに変化することを発見し、2014 年中家京都大学教授とともに仁科記念賞受賞。2021 年4 月より現職。

 10:40~

中家 剛

中家 剛
  NAKAYA Tsuyoshi

  京都大学大学院理学研究科 教授

ニュートリノと反物質 ― 宇宙の不思議に迫る ―
茨城県東海村にある大強度陽子加速器施設J-PARCでは、世界最高強度のニュートリノビームが作れます。このニュートリノビームを295km離れた岐阜県飛騨市神岡町にあるスーパーカミオカンデに向かって発射し、ニュートリノを研究をします。このニュートリノ研究で、宇宙の不思議「宇宙になぜ反物質がないのか?」が分かりつつあります。今日は一緒にニュートリノについて考えてみましょう。

 11:40~

今井 英人

今井 英人
  IMAI Hideto

  技術研究組合FC-Cubic
  高度材料解析部 部長
  京都大学 成長戦略本部 特任教授

水素社会がやってくる!
持続可能な社会実現を目指して、CO2を全く排出しない水素を使ってエネルギーを生み出し、利用する技術の研究開発が進められています。再生可能エネルギーを使った水電解技術や水素から電力を作り出す燃料電池など、水素をつくって、ためて、はこんで、つかう技術の最新の状況と今後の展望を紹介します。

 13:30~

田村 裕和

田村 裕和
  TAMURA Hirokazu

  東北大学大学院 理学研究科 教授

J-PARC地上実験で暴く宇宙の物質進化の果て"中性子星"
宇宙では、ビッグバンで誕生した素粒子クォークから陽子・中性子が生まれ、それが原子核となり、様々な元素からなるこの物質世界が作られました。この物質たちは最後にどうなるのでしょうか? 宇宙にたくさん見つかっている超高密度天体"中性子星"が物質進化の最後の姿ですが、そこにあるのは人類のいまだ知らない謎の物質です。J-PARCでは、地上実験によってその謎物質を暴こうとしています。この我々の挑戦についてご紹介します。

 14:30~

寺田 健太郎

寺田 健太郎
  TERADA Kentaro

  大阪大学大学院理学研究科
  宇宙地球科学専攻 教授

ミュオン非破壊分析で迫る太陽系の起源と進化
近年、人工的に作ったミュオンを使って、物質の内部の成分(化学組成)を透視する分析法が注目されています。私たちのグループは、世界的にもユニークなこの分析法を小惑星リュウグウに応用しました。講演会では、小惑星リュウグウの分析成果や、将来の惑星科学への応用例について、お話ししたいと思います。

 15:30~

十倉 好紀

十倉 好紀
  TOKURA Yoshinori

  東京大学 卓越教授
  国立研究開発法人理化学研究所 理事長特別補佐

固体中の磁気渦がつくる新しい粒子とその驚くべき性質
電子はスピンと呼ばれる磁気モーメントを持ちます。磁性体(磁石)では、多数のスピンが規則正しく整列して存在しますが、その中には、磁気モーメントが台風の目のように渦を巻きながら一つのナノ粒子のようにふるまう状態―スキルミオンーがあります。いったん創発したこの磁気粒子は簡単なことでは壊れず動き回り、固体中の新しい電磁気学に基づいて、多彩で巨大な電磁気応答を示します。役に立つかも。

▌  司会

五十嵐 美樹

五十嵐 美樹
  IGARASHI Miki

  サイエンスエンタテイナー
  東京都市大学理工学部 特任准教授

幼い頃、科学に興味を持つきっかけとなったのは「虹を作る実験」。その時の感動を今の子どもたちにも伝える活動を展開し『サイエンスエンタテイナー』として全国各地でサイエンスショーや講演を開催。特に特技のヒップホップダンスで魅せる、おどるサイエンスショーは必見!。『Falling Walls Science Breakthrough of the Year 2022』サイエンスエンゲージメント部門にて、「世界の20人に選出」される。

▌  会場までのアクセス

● 路線バス:水戸駅北口(4~7番のりば)から約5分、「泉町一丁目」下車、徒歩1分。
● 徒歩:水戸駅より徒歩約20分。
● 駐車場:お車をご利用の場合は、近隣・周辺の駐車場をご利用下さい。
 詳しくは、水戸市民会館HPをご覧ください。
MAP https://www.mito-hall.jp/access/

▌  お問い合わせ

メールJ-PARC2024事務局
    web-staff[at]j-parc.jp
    [at]を"@"に置き換えてください。

 

▌  主催・後援

主催J-PARCセンター
 大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構
 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
後援文部科学省
茨城県
水戸市
東海村
一般社団法人水戸観光コンペンション協会