■ 大強度陽子加速器計画月報10月号より       (2002/10) 

●施設建設着工記念式典
 10月28日、ひたちなか市クリスタルパレスにおいて、施設建設着工記念式典を、関係者ら約270名が参加のもと執り行った。 式典のT部では、永宮プロジェクトディレクターによる施設建設の現状報告に続き、有馬参議院議員(元文部大臣兼科技庁長官)による「21世紀の科学技術と大強度陽子加速器施設」と題した特別講演を行った。 U部では齋藤原研理事長、菅原KEK機構長の主催者挨拶、遠山文部科学大臣(石川研究振興課局長 代読)、橋本茨城県知事、村上東海村長、IAC委員長 J.White教授らによる来賓祝辞と続き、 先般のノーベル物理学賞受賞者の小柴東大名誉教授による乾杯の音頭では、「当施設を利用した研究成果に期待を寄せる」との挨拶があった。 また、田中理事が愛称「J-PARC」を披露するとともに、梶山衆議院議員他から届いた祝電披露を行った。
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●愛称「J-PARC」(ジェイパーク)
 施設の愛称を「J-PARC」に決定した。愛称は、「Japan Proton Accelerator Research Complex」の略で本施設・装置の特徴を表す。 また、「Parc」は仏語で公園の意味を持ち、村松地区の松林の風景ともつながる。愛称には、国内外から207点の応募があり、複数の類似応募作を参考に選定した。

●南地区工事エリア内低木松の譲渡
 19日と26日の両日、工事エリア内の低木松を村内在住の希望者の方に譲渡した。(東海研管財課主管)
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●二次粒子生成標的(T1)の開発
 原子核素粒子実験施設のT1標的の開発では、標的のビーム照射部分の集中的な発熱による本体溶融を避けるため、新たに回転円盤構造とした標的を導入し、 熱除去の実験と回転駆動機構を強い放射線場から離すための圧空伝達法の試験を行った。 試験により、装置は十分に回転数制御が可能で、10m以上離しても圧空伝達に問題が無いことなどを確認した。 今後、標的のモックアップ設備を製作し、ロッドによる伝達と圧空伝達双方の実地試験をする予定である。
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●URLドメイン名の取得
 愛称の決定に伴い「j-parc」が入ったドメイン名を29日に取得し利用開始した。 今後は、「http://j-parc.jp」で当プロジェクトHPを御覧下さい。

●第1回中性子源テクニカルアドバイザリー委員会
(N-TAC: Neutorn-Technical Advisory Committtee)
 国際アドバイザリ―委員会(IAC委員長J.White豪州国立大学教授)の専門部会である標記委員会が、28〜30日の3日間、東海研究所において開催された。 委員会はESS計画中性子源ターゲット開発リーダーDr.G.Bauerを委員長とする6名の委員で構成される。 当施設設計関係者が計画スケジュール、中性子源ターゲット、モデレータ設計等の詳細な報告を行い、それらの妥当性、問題点などが議論された。
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●第1回放射線等安全検討委員会
 10月3日、第1回の標記委員会を東海研究所で開催した。 本委員会は、放射線等の安全確保に係る技術的課題を検討し、当計画の円滑な推進に資することを目的とするもので、 委員は学識有識者と両機関専門家の計12名の構成とし、委員長に日本アイソトープ協会顧問の濱田氏を選任した。 大強度陽子加速器施設の概要、工事の現況、許認可申請スケジュール等の説明を行い、水銀ターゲット実験装置等の見学を実施した。

●施設建設予定地のご視察
 県議会総務企画委員会(桜井委員長)御一行15名(10日)。県四地方総合事務所長御一行17名(18日)。 文部科学省 石川研究振興局長 他2名、同省文教施設部 高技術参事官他1名(28日)、同省国立学校特別会計第3予算班 長井研究所係長 他2名(30日はKEK訪問、31日)。

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