■ 大強度陽子加速器計画月報3月号より       (2003/3) 

●ADS国際シンポジウム
 24-25日、学士会館にて有馬参議院議員や藤家原子力委員長のご来賓と約140名の出席者のもと標記シンポジウムが開催された。 斎藤理事長の主催者挨拶に続き、リヒター博士(米国・前スタンフォード大学直線加速器センター所長、1976年ノーベル物理学賞受賞者)、フランス、中国、韓国 及び我が国の関係者がADS研究開発状況の報告等を行った。ADSの技術的な問題、国際協力の必要性、アジアネットワークの構築、等々の課題に関して熱心な討論が展開された。
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●国際アドバイザリ―委員会
 10-11日、KEKで第2回の委員会が開催され副委員長に東大物性研藤井教授が改選された。 各種討論より、委員会からプロジェクト第T期分の施設、Linacのエネルギー、ニュートリノ実験施設、運営組織体制などについての助言報告書が出される予定。 2日目の午後にはJ-PARC建設現場、物質生命科学実験施設の中性子源開発状況等の視察が行われた。
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●物質・生命科学実験施設(MLF)への陽子ビーム輸送系用電磁石製作
 3GeVシンクロトロンからMLF中性子源ターゲットまでの陽子ビーム輸送系は約320m、必要とする偏向、四極、補正電磁石は総数113台となり3年間に亘り製作・納入される。 3月には今年度分の電磁石25台が納められた。
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●実験施設の新増設計画書
 物質・生命科学実験施設及び原子核素粒子実験施設に関わる新増設計画について茨城県及び東海村に計画書を提出・受理され、建設着手の了解が得られた。

●第4回SF21構想推進委員会
 平成13年度、SF21構想懇談会(座長:伊達宗行大阪大学名誉教授)がまとめた報告書を受け、平成14年度に同構想推進委員会(座長:中井浩二東京理科大教授)が設置され、 構想実現の具体化・推進を図っていくための基本計画が検討されてきた。第4回委員会が27日に開催されこの基本計画が提案された。 その中には3つの基本的な導入施策として、産業利用・産業波及支援機能の整備、人材育成機能の整備及び地域環境の整備が盛り込まれている。

●J-PARC工事現場航空写真
 昨年3月の建設着手より1年が経過し、東海研究所の航空写真からは施設完成後の加速器形状が見て取れるようになった。
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●原子核素粒子実験施設委員会
 第1回の委員会が16名(国外3名)の委員全員の出席のもと22日にKEKで開催された。委員長に阪大・山中教授が選出された。 J-PARC計画進捗状況等の説明の後、公募により30件集まったLetter of Intentの審議が開始され、まずニュートリノ振動実験に関するヒアリングが実施された。 今後、委員会からは施設建設に関わる助言が出される。次回開催は6月26〜28日の予定。

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