■ 大強度陽子加速器計画月報8月号より       (2003/8) 

●中性子産業応用シンポジウム
 6日、東京・経団連会館にて中性子産業応用フォーラム主催(原研、KEK及び日本中性子科学会後援)による標記シンポジウムが開催され、約120名の参加者があった。 シンポジウムは、磁気材料分野、高分子材料分野、生物・創薬分野の3セッションに分けて進められた。 さらに永宮プロジェクトリーダによる「J-PARC計画の現状」また、2000年ノーベル化学賞受賞の白川英樹先生の特別講演「ポリアセチレンの研究と中性子利用」が行われた。 パネルディスカッションでは、会場の参加者も交えて積極的な討論がなされ、有意義なシンポジウムとなった。

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●大野文科省大臣政務官のご視察
 27日、大野文科省大臣政務官が東海研究所に来所された。 J-PARC施設概要、建設状況等の説明を横溝大強度陽子加速器施設開発センター長から受けながら建設現場を見学された後、南地区で調査が進められている村松白根遺跡発掘調査現場にも足を運ばれた。
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●「村松白根遺跡」埋蔵文化財発掘体験学習
 5-7日の3日間、村内の小中学生を対象とした埋蔵文化財発掘体験学習が、J-PARC建設地の発掘現場で実施された。 教育財団、茨城県と東海村の教育委員会の協力のもと、合計31名の小中学生と、村内小中学校の社会科教員等36名が参加し発掘を体験した。
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●運営体制検討会第1回会合
 19日、原研とKEKのプロジェクトチームメンバーを中心とした18名で構成される標記検討会の1回目の会合が開催された。 今後、施設完成後のJ-PARC運営体制で、加速器、中性子施設の運営や安全管理について集中的に議論される。

●電磁ホーン用内部導体の加振試験
 ニュートリノ(ν)実験施設に設置する電磁ホーン収束装置の開発を進めた。 これはグラファイト標的で生成されるパイ中間子π(→μ+ν)をスーパーカミオカンデに向け効率よく収束させる装置で、 電磁ホーンには32万アンペアのパルス電流を流し強い磁場空間が作られる。このため内部導体には繰返し大きな衝撃力と熱が発生する。 今回、電磁ホーン内部のラッパ状の導体製作に摩擦攪拌接合という新しい接合技術を用いて試作した試験体に1100万回の圧縮力を加え、 導体のラッパ形状および接合部の衝撃力に対する実用性を確認した。
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●第3回宿懇話会
 23日に建設地に隣接する地元地区である「宿区」住民との懇話会が開催され、 J-PARC建設進捗状況、教育財団が実施している埋蔵文化財発掘調査状況、今後の予定等の説明が行われた。

●建設予定地視察等
 テンレイロ・チリ核エネルギー委員会委員長(1日)、読売新聞社水戸支局記者(4日)、 茨城県工業技術センター長(5日)、木谷官房審議官他2名KEK訪問(20日)、 米国上院議員エネルギー天然資源委員会スタッフ2名、茨城県議会環境商工委員会(22日)、大野文科省大臣政務官(27日)

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