●アウターライナー輸送 |
17日、物質・生命科学実験施設の中性子源であるターゲット部を設置するヘリウムベッセル及びそのベッセルを格納するアウターライナーが、常陸那珂港から特殊車両によりJ-PARC敷地に運び込まれた。
鋼鉄製アウターライナーは外径9.6m(厚さ30mm)、高さ6.6m、重量62トンの大型実験機器で、約3kmの道程に3時間を要した。これについては6報道機関の取材があり、当日NHKテレビで放映された。
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●キッカ電磁石及び電源の製作 |
3GeVシンクロトロンの陽子ビームを8台のキッカ電磁石で損失無く取出すため、電磁石には高速の磁場立上りが必要とされる。
このため電磁石はコイル巻数1ターン、 高圧電極板、アース板、フェライト鉄心を積層構造にした分布定数型形状とした。
また電源は6,000Aの電流を100nsec以下で立上げる必要があり80nsecのものに成功した。
更に電磁石は真空容器中に設置されるため、ガス放出低減化のための特殊な部材処理、ベーキング等を行い、従来比で2桁以上低減させることができた。
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●第2回利用者協議会 |
4日、東海研で利用者協議会が開催され装置整備計画等についての議論が行われた。
また、J-PARCの運営体制についてKEK竹内管理局長から体制案の説明が行われ、活発な質疑が交わされた。今後、議論を継続する予定。
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●第3回中性子源テクニカルアドバイザリー委員会:N-TAC3 |
26-28日、東海研でN-TAC3が開催され、J-PARC全体概要報告、物質・生命科学 実験施設(MLF)の説明に続き、中性子源の各システムに関する製作設計状況や安全設計への対応を紹介し、技術的議論が展開された。
更に、異常事象等の評価の妥当性や試運転に向けた計画についてアドバイスを受けた。また、最終日に建設現場視察で工事進捗状況が確認された。
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●鉄遮蔽体埋込み |
MLFでは、中性子源に至る陽子一次ビームライン上にグラファイト標的が設置される。標的部からは核反応によって生まれたパイオン・ミュオン粒子を効率よく引き出す為の二次ビームラインが建設される。
今回、標的部両サイドの遮蔽コンクリート内に1,000トンの鉄遮蔽体を埋め込むためそれらの据付が実施された。
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