MLFでは4月19日からビーム出力を500kWに上げて運転していましたが、稼働率が93%と非常に安定した運転を6月30日早朝まで継続することができました。引き続き、夏季メンテナンス前に運転出力を増大させる試験運転を実施し、時間平均で約935kWを超えるビームで連続運転に成功しました。これは、中性子生成水銀標的及びミュオン生成回転標的で受けるビーム出力換算で、設計値である1MWのパルスビーム出力に相当します (
図1参照) 。
水銀標的については、夏季メンテナンス中にこれまでのビームにより標的容器が受けた影響を評価し、その結果を基に標的容器の改良を行う予定です。その後、さらに運転経験を蓄積しつつMLFにおける1MWでの利用運転を目指します。