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●利用促進に向けた活動 |
下記に示す各種イベントや国際会議等にて、JーPARC全体模型、概要説明パネルの展示、中性子の産業利用等の報告などを実施した。東京、神戸会場では、茨城県企画部が茨城県の中性子(ビームライン)実験装置2台について、より深い内容の説明を行なった。
(1) 産学官技術交流フェア・東京ビッグサイト(10月1〜3日)
(2) 国際フロンティア産業メッセ2008・神戸国際展示場(10月7〜9日)
(3) アジアサイエンスセミナー・中国北京(10月19〜25日)
(4) 第9回核破砕材料工学国際ワークショップ・ 北海道大学(10月19〜24日)
(5) 茨城県原子力体験フェアー・大洗町わくわく科学館(10月25日)
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●特集:JーPARCを利用して出来ること |
< T2Kニュートリノ振動実験、ミューニュートリノが電子ニュートリノに? >
ノーベル物理学賞を受賞された南部氏、小林氏、益川氏の研究分野である原子核素粒子実験の一つ。平成16年までKEKつくばで行われたニュートリノ振動実験では、つくばから送り出したミューニュートリノの一部が別の種類のタウニュートリノになったことが実験により検証された。
平成21年からJ-PARCで実施するT2K実験(Tokai To Kamioka)では、ミューニュートリノが電子ニュートリノに変わるかどうかという世界初の現象の検証を目指す。
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●施設建設状況 |
(1) | 加速器関連 |
リニアック、3GeVシンクロトロンは機器の調整、物質・生命科学実験施設(MLF)へビームの供給を実施した。50GeVシンクロトロンは、速いビーム取出し部の両極性セプタム電磁石の据付け調整を実施。また、遅いビーム取り出し部ではバンプ電磁石、静電セプタム、低磁場セプタム電磁石等の据付けを実施した。 |
(2) | 実験施設関連 |
MLFは、中性子ビームラインとミュオンビームラインの整備、空調設備完備のコンピュータ設置や実験者待機のスペースであるキャビンの整備を実施した。原子核素粒子実験施設は、実験ホールへ遮蔽体鉄の搬入、ビームラインの整備を継続。ニュートリノ実験施設は、崩壊領域下流部のハドロン吸収体組込み、ニュートリノ第3設備棟建設工事、モニター棟の上屋工事を継続実施中。 |
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●冷中性子ディスクチョッパー型分光器(アマテラス)用大型真空槽 |
中性子ビームライン(BL14)に設置のアマテラス用大型真空槽の組立てが東海研究所・HENDEL棟大実験室で行われた。真空槽は、直径約8m、高さ約3mの扇形の形状。真空槽の真空漏洩試験、真空時の歪計測などで問題の無いことが確認され、平成20年9月30日にHENDEL棟から物質・生命科学実験施設の第2実験ホールに運搬され、BL14の所定位置に設置を行った。
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●ハドロン吸収体の運搬・据付け(ニュートリノ実験施設) |
平成20年10月18日、ニュートリノ実験施設に設置されるハドロン吸収体がリニアック棟からディケイボリュームトンネル(DV:崩壊領域)下流部へ特殊車両を用いて搬送され、地下約20mのヘリウム容器内に吊り込まれた。今後、冷却水配管、熱電対等の接続が行われた後、ヘリウム容器内に密閉される。
ニュートリノ実験施設では、陽子ビームを直径3cm長さ約1mのグラファイト標的へ入射して、まずπ中間子を生成する。π中間子は全長約100mのDV内でニュートリノとミュオンに崩壊する。ハドロン吸収体は、DVの最下流部に設置されニュートリノ以外の不要なハドロンを取り除く役目をするものである。
それは熱伝導の良いグラファイトブロックを用いたコアモジュール計14台を鋼製の支持フレーム内に組上げたもので、サイズは幅3.1m×奥行き3.2m×高さ5.3m、重量約75トン。支持フレームは、ビーム運転時、コアモジュールの発熱による伸びを許容できるスライド支持構造となっている。
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●住田健二 大阪大学名誉教授のご視察 |
平成20年10月20日、元原子力委員会委員長代理を勤められた住田健二 大阪大学名誉教授がJ-PARCをご視察された。中性子工学に関わる研究を行われていた氏は、特に物質・生命科学実験施設の中性子やミュオン実験装置の整備状況に興味を強く示された。
更に、50GeVシンクロトロン、ハドロン実験施設の見学が行われた。また、原子力科学研究所恒例の金曜セミナーでは「中性子工学におけるパルス中性子法について」と題した講演が行われた。
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