■ J-PARC News 第61号より       (2010/4) 
●JーPARCパルス中性子で有機結晶構造解析に成功
  物質・生命科学実験施設 (MLF) に設置の中性子ビームラインBL03/茨城県生命物質構造解析装置 (iBIX) は、JーPARCの強力なパルス中性子源に対応するよう開発した中性子検出器 (波長変換ファイバ型2次元シンチレータ検出器) と結晶構造解析処理ソフト「STARGazer」によって、有機結晶の中性子構造解析に成功した。今回、3種類の有機結晶の中性子照射実験行い、炭素、窒素、酸素原子などと、重水素原子や水素原子との結合状態を十分な測定精度で構造解析が行えることを確認出来た。測定に要した時間は3日程度であったが、 今後、JーPARCの出力増加に伴ない中性子数が約10倍得られることと、現在14台設置されている中性子検出器を平成24年度までに30台に増やす増強計画などから、測定時間の短縮化が見込まれ、有機分子や生体高分子の研究が飛躍的に進展することが期待されている。 (3/25、プレス発表) 
  詳細については、http://www.jaea.go.jp/02/press2009/p10032501/index.htmlを参照願います。

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●高分解能チョッパー分光器 (HRC) 完成披露式典を開催
  物質・生命科学実験施設 (MLF) に設置された高分解能チョッパー分光器 (HRC:High Resolution Chopper Spectrometer) BL12の完成披露式典が、平成22年3月26日にいばらき量子ビーム研究センターにて執り行われた。主催者を代表して、KEK物構研下村理所長と東京大学家泰弘物性研究室長が挨拶を行い、JーPARC永宮正治センター長、東京大学物性研究所上田和夫教授、東京大学遠藤康夫名誉教授、JーPARC池田裕次郎MLFディビジョン長 (副センター長) から祝辞や装置への期待が寄せられた。KEK物構研伊藤晋一准教授と東京大学物性研究所附属中性子科学研究施設佐藤卓准教授から装置概要説明、期待されるサイエンスの説明が行われ、そのあと装置製作関連メーカーへの感謝状贈呈が行われた。続いて、参加者はMLFに移動し、記念撮影と装置担当者の説明を聞きながら装置の見学を行った。最後に、東京大学物性研究所附属中性子科学研究施設柴山充弘施設長が挨拶を行い閉式となった。
  詳細については、http://www.kek.jp/ja/news/topics/2010/HRC.htmlを参照願います。

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●MLFシンポジウム
第1回MLFシンポジウム開催
  平成22年3月29日〜31日、いばらき量子ビーム研究センターにてJーPARCセンターとKEK物質構造科学研究所の主催で、第1回MLFシンポジウムが行われた。研究機関、大学、企業等から総勢約220名が参加して、平成20年の中性子及びミュオンの初ビーム発生以降に得られた研究成果、各実験装置の性能や特徴、施設の利用方法などが報告、紹介された。シンポジウムでは特別講演2件、MLF施設と中性子/ミュオン実験装置の紹介3件に続き、材料科学・固体物理、生命科学、先端計測、産業利用、固体物理 (強相関電子系、磁性他) 、地球科学に分けたセッションで、合計22件の報告が行われた。
  また、2日目の会議終了後には、上月良祐 茨城県副知事と村上達也 東海村長を交えた懇親会を開催し、和やかな意見交換なども行われた。

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●特集:JーPARCの実験装置について
< 超高圧中性子回折装置 (PLANET)  >物質・生命科学実験施設:BL11
PLANET: (High) Pressure Leading Apparatus for Neutron Diffraction 


  鉱物、マグマ等の地球深部の物質は最大で数十万気圧の力を受け、数千度の高温状態にある。そのような物質中に含まれる水 (H2O) やOH基の地球の動的挙動に果たす役割を、水素をよく見ることができる中性子を利用して調べることで、地震波速度への水の影響、火山噴火過程の理解、高圧下での高密度液体の振る舞いに関する新発見などが期待される。平成22年度内に装置を完成させ次年度から実験開始の予定。
  本研究は、文部科学省 科学研究費補助金 新学術領域研究として進められている。研究期間は平成20~24年度の5年間。
  詳細については、http://yagi.issp.u-tokyo.ac.jp/shingakujutsu/about.htmlを参照願います。

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●加速器運転計画
  5月の加速器運転計画は下記の通りです。尚、運転計画は機器の調整状況により変更が生じる場合があります。

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●ニュートリノ実験施設
  ニュートリノ実験施設では、本格的なT2K実験に向けた作業を順調に継続中。

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●物質・生命科学実験施設
  物質・生命科学実験施設では、中性子ビームラインBL05で行う中性子寿命精密測定試験等に使用するTOF検出器の組立てを継続実施中。

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●ハドロン実験施設
  ハドロン実験施設の実験ホール南側では、KEKつくばで使用されてきた大型スペクトロメータ電磁石 (通称 FM電磁石) の移設・組立が完了。また、K1.1BRビームラインが姿を現し、KLビーム実験エリアの本格的な実験装置拡張工事を開始した。

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●JーPARCユーザーの来所状況
  物質・生命科学実験施設が供用を開始した平成20年12月から平成22年3月末までにJーPARCに来所したユーザー数は延べ31,502人・日、その半数以上を海外からのユーザーが占めている。特にニュートリノ実験施設の前置検出器の組立て調整・据付を主に外国チームが担当した期間は海外からの来所者数が増加した。

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●ご視察等
     3月26日 後藤斎文部科学大臣政務官
     3月31日 衆議院文部科学委員会
     4月 7日 川端達夫文部科学大臣
     4月12日 上月良祐茨城県副知事
     4月13日 ユーリッヒ研究センター
                 Prof. Sebastian Schmidt教授・理事
     4月21日 東京都市大学 中村英夫学長

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