■ J-PARC News 第78号より       (2011/9) 
●大震災から半年、J-PARCの復旧状況
 
   大震災で被災したJ-PARCは、復旧と早期運転再開に向け、全力で取り組んできた。震災から半年が過ぎ、5月に策定したスケジュールに沿って復旧作業が進んでいる。電気、水、道路などのインフラ設備の復旧、沈下した建家などのジャッキアップや陥没部の復旧 も進み、加速器トンネル漏水個所の修復工事もほぼ完了した。加速器や実験装置は被災状況の精査が行われ、12月のビーム試験再開に向け、加速空洞や電磁石の精密アライメント (位置調整) を昼夜作業で実施している。また、各実験施設では、ターゲット調整などのビーム受入れの準備も進めている。 復旧状況の詳細については、http://j-parc.jp/ja/topics/2011/ja.html#Status0908をご覧ください。








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●新築工事、ビームライン等の整備
   J-PARCの複数施設で使用するヘリウムを回収するための施設を建設中。リニアックでは、エネルギー増強のため加速器後段部の機器の整備を継続実施。物質・生命科学実験施設では、復旧と併せて新設の中性子ビームラインの整備を実施。50GeVシンクロトロンでは、加速空洞の 性能向上のため、専用の冷却水系統の追加設置工事を開始。ハドロン実験施設では、KLビームライン下流に設置した検出器の動作試験が行われた。

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●茨城県中性子ビームライン平成22年度成果報告会 (9/26) 
  J-PARC/MLF (物質・生命科学実験施設) の茨城県中性子ビームラインで、平成22年度に得られた利用成果についての報告会が、東京・化学会館で開催された。茨城県ビームラインは2本あり、震災でBL19の材料構造解析装置iMATERIAが大きな被害を受けた。報告会では、 J-PARC全体の復旧計画をJ-PARCセンターが、装置の復旧計画及び高度化計画を、ビームラインの運転・維持管理を担当する茨城大学が説明した。また、平成22年度内に2台の装置によって得られた顕著な成果について、茨城大学、茨城県ならびに産業利用ユーザーが報告した。最後に、MLF と同様な海外の核破砕中性子源実験施設である、ISIS (英国) 、SNS (米国) 関係者から、それぞれの施設の産業利用の状況が報告された。震災による実験中断はあったが、平成24年1月以降に予定されるビーム供用運転へ弾みをつけたい。

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●被災状況ご視察等
     9月 6日 原克彦 文科省研究振興局基盤研究課量子放射線研究推進室長
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