J-PARC物質・生命科学実験施設 (MLF) の中性子ビームラインBL11超高圧中性子回折装置 (PLANET) の装置副責任者を務めている中性子利用セクションの佐野亜沙美研究員 (JAEA) は、「地球深部における鉱物中の水素結合と同位体効果の研究」に関わる業績において、科学技術分野で顕著な成果を収めたとして、平成26年度科学技術分野の文部科学大臣若手科学者賞を受賞し、表彰をされた。 |
*クリックすると、大きく表示されます。 |
▲Page TOP |
|
●核変換技術研究についてNHKが取材 (4月7日) |
J-PARCでは、加速器を使用して作り出す中性子を長寿命核種に照射して短寿命の核種に変換する核変換技術の研究を計画している。核変換技術が確立すれば、高レベル放射性廃棄物処分の負荷を低減することが可能と考えている。この核変換技術研究を積極的に進める方向性が、昨年開催された文部科学省の群分離・核変換技術評価作業部会で示され、今年度より研究開発が本格化した。今年2月には、青木愛衆議院議員が来訪し、プロジェクト担当者より計画の概要や研究開発の進展状況の説明、施設建設予定地の視察が行われた。また、今回、核変換セクションの大井川宏之リーダーは、核変換技術研究についてNHKのインタビューを受け、核破砕中性子ターゲットの鉛‐ビスマス流動試験ループや核変換実験施設予定地などを案内した。さらに、本研究を進めるには、核変換の対象となるマイナーアクチノイド核種の中性子捕獲断面積をより詳しく知る必要があり、物質・生命科学実験施設 (MLF) の中性子ビームラインBL04のANNRI (中性子核反応測定装置) で行われている断面積測定実験の様子も取材された。 |
*クリックすると、大きく表示されます。 |
▲Page TOP |
|
●ニュートリノコラボレーションミーティング (4月14〜19日) |
J-PARCから大強度ニュートリノビームを射出し、295km先のニュートリノ観測装置 (スーパーカミオカンデ) で観測するT2K国際共同実験のコラボレーション全体会議が、いばらき量子ビーム研究センターで開催され、参加国の研究者約110名が参加した。T2K実験では、2013年7月に電子型ニュートリノ出現現象を世界に先駆けて観測したことに続き、このほどミュー型ニュートリノ欠損現象についても世界最高感度での測定を実現している。今回の会議では、ニュートリノ生成に関わる中核的な装置である電磁ホーンと呼ばれる特殊な電磁石の交換作業を完了したことや、実験再開に向けた準備の状況について報告された。そして、今後計画されている、ニュートリノの反粒子である反ニュートリノビームを用いた実験と解析をどのように進めるかについて、終日活発な意見交換と議論が行われた。 |
|
|
●ハドロン実験施設の改修工事 |
現在、ハドロン実験施設は、再発防止策に従った施設の改修工事を進めている。実験ホールでは、排風ファンを今年1月に封止した後、一次ビームライン室の気密強化作業や圧縮機棟などの整備を進めている。 |
*クリックすると、大きく表示されます。 |
▲Page TOP |
|
5月の加速器運転は下記の通りです。尚、運転計画は機器の調整状況により変更が生じる場合があります。 |
*クリックすると、大きく表示されます。 |
▲Page TOP |
|
●実験施設関連 |
(1) リニアックでは、これまでの180MeV加速から400MeVに移行した運転を実施。 (2) 物質・生命科学実験施設では、ビームパワー300kWの利用運転を継続実施。 (3) ニュートリノ実験施設 (NU) では、実験再開に向けた前置検出器のメンテナンスが完了。 |
*クリックすると、大きく表示されます。 |
▲Page TOP |
|
●電磁ホーンの交換作業が無事終了 (ニュートリノ・ターゲットステーション棟) |
T2K実験に約4年間使用してきた電磁ホーン3台について、昨年11月から今年4月にかけて、それらの交換作業を実施した。放射線環境下での作業となるため、遮蔽壁で仕切られたクレーン操作室から遠隔操作により実施した。事前の綿密な検討やモックアップ試験の経験により、無事に作業を終了した。 |
*クリックすると、大きく表示されます。 |
▲Page TOP |
|
●総合研究基盤施設の建設着工 (4月8日) |
ユーザーなどの利用を目的とする地上4階建ての総合研究基盤施設の建設工事が開始された。本施設は平成26年度に完成する予定である。 |
*クリックすると、大きく表示されます。 |
▲Page TOP |
|
●J-PARCユーザーと東海村民交流のためのお茶席 (4月18日) |
東海村の村民とユーザーとの交流を目的としたJ-PARCセンター主催の「お茶席」を東海村国際センターの協力の下、KEKドミトリーで実施した。今回、T2Kコラボレーションミーティングのため多くの外国人ユーザーがJ-PARCに来訪中で、多数の外国人ユーザーが参加した。T2K実験共同代表者のC.Kジャン氏 (ニューヨーク州立大学教授) は、「小さな交流の積み重ねが世界の平和に繋がる」と挨拶した。 |
*クリックすると、大きく表示されます。 |
※J-PARC NEWS108号の配布版に主催者名の誤記がありましたので、次号でお詫び、訂正致します。 |
▲Page TOP |
|
●ご視察等 |
4月 3日 Dr. Sergey V. Ushakov カリフォルニア大学デーヴィス校研究員 4月15日 米国エネルギー省 (DOE) Timothy Alan BOLTONプログラムマネージャー |
▲Page TOP |
|