■ J-PARC News 第145号より       (2017/05) 
●J-PARC「安全の日」、5.23安全文化醸成研修会開催 (5月25日) 
〜講演「ディズニーリゾートで大切にされているSAFETY」石坂秀己氏〜
  J-PARCは、ハドロン実験施設における放射性物質漏えい事故 (平成25年5月23日) の教訓を風化させることなく、安全なJ-PARCを築く決意を新たにするため、毎年、事故発生日の前後に5.23安全文化醸成研修会を開催してきました。今年度からは、「J-PARCとして安全に取り組むことを最優先とする日」として、新たに「安全の日」を設け、5月25日の午前に安全情報交換会を、午後に安全文化醸成研修会を開催しました。午後の研修会では、原子力科学研究所大講堂を主会場に、高エネルギー加速器研究機構 (KEK) つくばキャンパスと東海キャンパスにTV会議中継し、接客向上委員会&Peace代表の石坂秀己氏を講師にお招きして「ディズニーリゾートで大切にされているSAFETY」との内容でご講演いただきました。石坂氏は、約15年間東京ディズニーリゾートで、アトラクションの責任者等として勤務された経験や、遊具の安全装置や退避訓練でのエピソードなどを紹介しながら、安全への取り組みについてお話しされました。安全を継続させるには、まずは働いているスタッフ自身が笑顔であることが大切で、良い雰囲気づくりをすることが安全につながっていくことを説くと、参加者の頷く姿が多く見られました。会場からは、上司が現場の声をどのようにして汲み取っているのかなど多くの質問があり、すぐに取り入れようとする熱心な姿勢が見られ、参加者の心に響いた講演でした。
  また、安全情報交換会はJ-PARC研究棟で開催し、昨年度のヒヤリハット・トラブル事例や良好事例、教育訓練についての紹介や、ハドロンセクション渡邉丈晃氏によるハドロン実験施設における安全作業の紹介、放射線安全セクション萩原雅之氏による放射線計測の面から事故当時を顧みた安全サイエンストークなどが行われました。良好事例の紹介では、多くの事例を報告したセクションの表彰も行われ、J-PARC内の安全についてさらに各職場間の相互理解と連携を深めました。

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●JAEA-SCK・CEN加速器駆動システム開発の情報交換会を開催 (5月17-18日、J-PARC研究棟他) 
  日本原子力研究開発機構 (JAEA) とベルギー原子力研究センター (SCK・CEN) は、高レベル放射性廃棄物低減のための加速器駆動核変換システム (ADS:Accelerator-Driven System) 開発の協力を進めています。ADSでは中性子生成標的および冷却材として液体鉛ビスマスが用いられ、その取扱技術の開発は重要課題の1つです。今回、SCK・CENの鉛ビスマス取扱技術に関する専門家Alexander Aerts氏とJun Lim氏が来日し、JAEAの核変換研究者と情報交換会議を行いました。ベルギーで進むMYRRHA (加速器駆動の多目的ハイブリッド研究炉) 計画及び関連研究開発プログラム概況、鉛ビスマス中の酸素濃度制御に関する最新の研究状況、J-PARCでのADS研究開発状況等の紹介と、今後の協力についての議論が行われました。

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●素粒子物理の広報の推進について議論するInteractions.orgに参加 (5月11-12日、オランダ) 
  KEKや欧州原子核研究機構 (CERN) など素粒子物理学を推進する研究施設の広報担当者が作るネットワーク、Interactions.orgの定例ミーティングが、5月11日と12日の2日間に亘ってオランダの国立素粒子物理研究所 (Nikhef) で開かれました。今回のミーティングでは、CERN、アメリカのフェルミ国立加速器研究所 (FNAL) だけでなく、ロシアのドゥブナ合同原子核研究所 (JINR) や中国の中国科学院高能物理研究所 (IHEP) など、世界各国17の研究機関から広報担当者が集まりました。会議では、各研究機関の広報の取り組みについて情報交換を行い、J-PARCセンターからT2K実験の進捗状況や広報の予定について報告しました。また、素粒子物理の効果的な広報戦略についての討論や、今後の共同事業の進め方についても話し合われました。
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●第1回J-PARCメディア懇談会開催 (4月27日、J-PARC) 
  J-PARC センターは、今年度より報道機関向けに研究現場をご覧いただきながら"J-PARC の今"をお伝えする「J-PARC メディア懇談会」を 年数回開催する予定です。4月27日に第1回目を開催し、茨城県内外の報道機関7社から10名の方々に出席いただきました。懇談会ではまず齊藤直人センター長が燃料電池、タイヤ用新素材などの開発に貢献する物質科学、ニュートリノ振動の解明に挑む T2K (Tokai to Kamioka) 実験などの素粒子・原子核物理といった研究活動を説明、続いて、物質・生命科学実験施設、ニュートリノモニター棟、ハドロン実験施設の見学が行われました。参加者は、各実験担当者からそれぞれの研究について詳細な説明を受け、熱心に質問をする様子も見受けられました。

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●第4回J-PARCハローサイエンス「ニュートリノで解明する宇宙の究極の謎」開催 (4月28日、東海村産業・情報プラザ (アイヴィル) ) 
 
  J-PARCセンターは、昨年12月より、研究者と地域の方々の交流を目的としたイベント「ハローサイエンス」を始めました。4月からは、より気軽にサイエンスに触れてもらえるようにサイエンスカフェ形式で実施することとし、開催場所を東海村産業・情報プラザ (アイヴィル) に移して実施しました。今回のテーマはニュートリノで、ニュートリノグループの多田将さんが、T2K実験についてお話ししました。J-PARC では、東海村 から岐阜県神岡町のスーパーカミオカンデへニュートリノを打ち込み、その振動現象を詳細に調べるT2K実験を行っています。子供から大人まで多数の参加者は、多田氏の興味深い講演に熱心に耳を傾けていました。
※後援:東海村・東海村教育委員会

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●Painting Trial Class on Japanese Mask (5月26日、KEK東海ドミトリー) 
 
  5月22日から開催されたT2K実験コラボレーションミーティングに合わせて、J-PARCセンターは、狐のお面を使った絵付け教室を開催しました。会議には、毎回、各国から多くの研究者らが出席し、体験教室には、海外からのコラボレータ―を含む24名が参加しました。参加者は、スタッフの指導を受けながら、紙で作られた張り子に絵の具で思い思いの狐を描き、自分だけのオリジナルのお面を完成させました。絵付けは1時間ほどで終了し、個性豊かな狐のお面がたくさん見受けられました。

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●J-PARC施設公開2017、8月20日 (日曜日) 開催決定!
  J-PARCセンターでは、今年も施設公開を開催いたします。当日のイベントなどの詳しい情報は、随時、J-PARCホームページに掲載いたします。皆様のご来場を心よりお待ちしております。
   
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●ご視察者など
     5月  9日  茨城県 盛谷 幸一郎 企画部長 他
CERN Giovanni Anelli氏 他
     5月 17日  茨城県 服部 隆全 生活環境部次長 他
   
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●加速器運転計画
  6-7月の運転計画は、次のとおりです。なお、機器の調整状況により変更になる場合があります。

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