物質・生命科学実験施設
中性子実験装置の装置提案募集要領
2013/08/21
I.公募と審査
1.実験装置提案の公募
通年にわたって提案を受け付けます。
ただし、審査には時間を要するため、年度内に審査結果の通知を希望する場合には1月15日までに提出してください。
2.実験装置提案の種類
- (a) フルスペック装置提案(注)
- 提案者が中性子ビームガイド、遮蔽体、分光器本体、試料周辺装置、データ収集装置等一式を設計、建設、調整し、保守・改良を含めて専用利用するとともに一般利用支援を行う。
(注)特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律第2条第9項の「中性子線専用施設」に該当する装置を含む。
- (b) 試験開発装置提案
- 提案者が試験ポートを活用して試料周辺装置、中性子デバイス・検出器、制御・解析系等に関する試験開発を行う。
いくつかの試験開発装置提案が集まった段階で、提案者とJ-PARCセンターが協力して共通的な試験ポートを共に計画する場合もある。
- (c) 装置アイデア提案
- 提案者が斬新で独創的な装置のアイデアを提出する。J-PARCセンターは、提案者のアイデアを登録すると共に検討チーム作りなどを支援する。
3.実験装置提案書の作成
添付資料1「中性子実験装置提案様式」に従って「実験装置提案書」を作成して下さい。
J-PARCセンター長の設置する中性子実験装置部会で、「実験装置提案書」について下記審査の基準に則り審査を行い、必要な場合には、外部有識者の協力を得て審議を行います(一次審査)。
審査の結果は、J-PARCセンター長から提案者に通知されます。
一次審査に合格したフルスペック装置提案および試験開発装置提案については、獲得予定の予算の執行計画、建設計画、安全性評価、維持管理計画、利用計画等を記載した詳細な「実験装置設置詳細計画書」をJ-PARCセンター長に提出していただきます(二次審査)。
様式は合格時に通知します。
中性子実験装置部会は、J-PARCセンター員の意見を参考にしながら、「実験装置設置詳細計画書」の検討を行い、必要な助言をJ-PARCセンター長に行います。
また、結果はJ-PARCセンター長から提案者に通知されます。
5.審査の基準
審査にあたっての主な基準は以下のとおりとします。
2.(a)のフルスペック装置提案および(b)の試験開発装置提案については、
- 科学的意義
- 社会的意義
- 技術的妥当性
- 大強度パルス中性子源の必要性
- 提案グループ全体の装置建設および研究遂行能力
- 希望するビームポートの妥当性
- 専用とする必要性(中性子線専用施設の場合)
2.(c)の装置アイデア提案については、
- 科学的意義
- 社会的意義
- アイデアの斬新性、独創性
- 大強度パルス中性子源の必要性
6.提案書の提出
郵送の場合は、下記のJ-PARCセンター長宛に提出して下さい。
〒319-1195 茨城県那珂郡東海村白方2−4
日本原子力研究開発機構内
J-PARCセンター センター長 齊藤
直人
電子メールの場合は、mitsutaka.nakamura@j-parc.jp、tetsuya.yokoo@kek.jp 宛てにお送りください。
なお、メールのサイズは10MB以内としてください。
7.本件に関する問い合わせ先:
中村 充孝
(JAEA/J-PARCセンター 物質・生命科学ディビジョン 中性子利用セクション)
Tel: 029-284-3888
Fax: 029-284-3889
E-mail: mitsutaka.nakamura@j-parc.jp
横尾 哲也
(KEK・物質構造科学研究所/J-PARCセンター 物質・生命科学ディビジョン 中性子利用セクション)
Tel: 029-879-6191
Fax: 029-864-3202
E-mail: tetsuya.yokoo@kek.jp
II.実験装置設置の要件
1.フルスペック装置
- 提案する実験装置は、中性子源施設に設置する実験に必要な装置・器材一式とします(中性子ビームガイド、遮蔽体、分光器本体、試料周辺装置、データ収集装置等)。
- 実験装置提案が合格した場合、提案者は装置の建設予算獲得に努め、実験装置の建設を行い、また、完成時に於いては、当該実験装置を用いた実験研究を推進し、実験装置の改良・維持・管理に責任を負うことのできるものを原則とします。また、実験装置は、大強度陽子加速器計画予算並びに日本原子力 研究開発機構、高エネルギー加速器研究機構、外部機関(民間及び外国を含む)の機関資金あるいは競争的資金等を用いて建設されるべきものですので、実験装置提案者は装置の建設予算獲得に努めて下さい。但し、特に優れていると認められる実験装置提案については、装置の予算・建設・維持等に関し別途考慮する場合もあります。
- 実験装置の設置期限(α年)は設置に係る契約で定める日から最長10年とします。なお、原則、設置期限の中間時点経過時に中間評価を行い、継続の可否等について審査を行います。また、設置期限経過時に再審査により期限延長も可能とします。
- 実験装置提案者は、実験装置の全マシンタイムの一定割合(β%)を専用時間として利用することができます。実験装置提案者は、実験装置の全マシンタイムから専用時間を差し引いた割合((100-β)%)のマシンタイムを一般共同利用に供し、施設運営組織と共同して支援を行います。
- α及びβの値は、装置毎に、中性子実験装置部会で審議されます
- 合格した実験装置については、提案者名、提案概要等をホームページ等で公表します。
2.試験開発装置
- 提案する実験装置は、フルスペック実験装置一式(中性子ビームガイド、遮蔽体、分光器本体、試料周辺装置、データ収集装置等)の一部で、試験開発的に製作する試料周辺装置、中性子デバイス・検出器、制御・解析系等を想定しています。いくつかの試験開発装置提案が集まった段階で共通的な設備の試験ポートをJ-PARCセンターと関係者が整備する場合もあります。
- 実験装置提案が合格した場合、提案者は装置の建設予算獲得に努め、関係者と協力して実験装置の建設を行い、当該実験装置を用いた試験開発研究を推進してください。特に優れていると認められる実験装置提案については、装置の予算・建設・維持等に関し別途考慮する場合もあります。
- 実験装置設置には設置期間期限(α年)を設けません。毎年、試験開発内容について審査を行うこととします。
- 実験装置提案者は、実験装置の全マシンタイムを専用時間(β%)として利用することができます。試験開発装置提案が複数あって一つの試験ポートを共有する場合は、マシンタイムの割り振りを中性子実験装置部会で審議しますが、提案にあたってはβ=100%を想定するようお願いします
- 合格した実験装置提案については、提案者名、提案概要等をホームページ等で公表します。
3.装置アイデア
- 提案する実験装置は、中性子源施設に設置する実験に必要な装置・器材一式(中性子ビームガイド、遮蔽体、分光器本体、試料周辺装置、データ収集装置等)またはその一部に関するアイデア段階のものや測定原理に関するアイデアなどを想定しています。未完成なアイデアも歓迎します。
- J-PARCセンターは提出されたアイデアを登録し、それをホームページに公表します。
- J-PARCセンターは、必要に応じて、提出されたアイデアを検討するグループ作りなどを支援し、フルスペック装置または試験開発装置として提案できるように努めます。
III.その他の留意事項
- 実験装置の制御、安全管理系等の製作、建設および基本コンポーネントの規格は、J-PARCセンターの設置規格(別途指示)に準じていただきます。
- 実験装置設置提案者は、設計、建設に際しては、J−PARCセンターと密接に情報の交換を行っていただきます。
必要な技術情報(線源、ビームライン、実験ホール仕様等)を纏めた「実験装置設置マニュアル」が利用可能です。ご希望の方はI. 7.に記された問い合わせ先までご請求ください。
- 実験装置の設置に際しては、実験装置提案者は施設運営組織と必要事項について別途取り決め契約を結んでいただくことになります。
- 過去の装置提案、MLFにおける最新の実験装置配置の情報等については、J-PARCのホームページをご覧ください。
- フルスペック提案、試験開発装置提案について一次審査に合格したもの、また、装置アイディア提案で採択されたものについては、毎年文書による現状報告(二次審査に向けた取り組み、装置アイディア現実化の状況等)を行っていただきます。必要に応じて、ヒアリングを行う場合もあります。
フルスペック提案、試験開発装置提案について二次審査に合格したものは、建設に着手するまで毎年現状(建設に向けた技術検討、予算獲得活動等の状況等)について聴取するヒアリングを行います。
(*建設着手後も現状報告を求められますが、詳細はJ-PARCセンターにて現在検討中です。決まりしだい、二次審査合格の提案代表者にご案内いたします。)
- フルスペック提案、試験開発装置提案について一次、及び、二次審査合格の有効期限は、審査結果の発送を行った日から数えて三年間です。
- 一旦失効した提案を再提案する場合は、一次審査が免除される場合があります。事前にお問い合わせ下さい。
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