●建物建設状況 |
(1) | リニアック棟及び3GeVシンクロトロン棟は建家内設備工事の試運転調整を進めている。また、リニアック棟では機器据付工事を本格的に開始した。 |
(2) | 50GeVシンクロトロンは、C・D工区のトンネル工事を進めている。またB工区トンネルに関る電源棟、機械棟及び機器搬入棟では設備工事を進めている。 |
(3) | 物質・生命科学実験施設の地下階を有するエリアでは、地下躯体工事をほぼ完了し地上部工事が開始された。原子核素粒子実験施設とニュートリノ実験施設ではビームトンネル工事を進めている。 |
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●リニアック・地上部の機器据付け開始 |
リニアック棟は4月28日に竣工し、引き続き機器の搬入・据付けを開始した。高圧電源室やクライストロンギャラリーでは、高周波源用機器である、クライストロン電源、高周波基準信号システム、半導体増幅器のほか、大電力高周波信号伝送用立体回路の設置を進めている。
また、同ギャラリーから加速器トンネルまで高周波信号を導く導波管の敷設も順調に進めている。今後8月からは、同ギャラリーにおいて20本のクライストロンの大電力特性試験を開始し、今年度中にほとんどすべての高周波源用機器の据付け、調整を終了する予定である。
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●ニュートリノ超伝導磁石の低温試験 |
標記超伝導磁石の実証機が完成し、現在KEKの低温工学センターで低温試験を進めている。一回目の冷却試験では、定格電流7345Aを越える7700Aまで自発クエンチ(超伝導状態でなくなること)なしで励磁することができた。
また、磁場測定、クエンチ保護ヒータの基礎データの測定結果は、計算結果と比較的良く合うことが確認された。これら試験結果については現在更に詳細に解析を進めている。今後は実機の製作を進めていく予定(関連記事:月報2005年2月号もご覧下さい)。
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●世界物理年フォーラム「量子ビーム・テクノロジー革命」 〜未来型社会・産業を拓く21世紀の先端技術〜 |
5月25日、標記世界物理年フォーラムが日本学術会議大講堂において開催され、400名を越える参加者があった。J-PARCプロジェクトの永宮ディレクターが「量子ビーム施設と先端研究」と題した講演を行った。
また、討論の「量子ビーム・テクノロジーの未来を語る」では中性子利用研究センターの藤井センター長がパネリストを務めた。また、パネルの他、大講堂前のロビーでJ-PARC全体模型と中性子ターゲット模型を展示し、計画の紹介を行った。
模型説明には多くの人が集まり、陽子加速や中性子発生の原理、J-PARCで行われる利用研究についての説明等を熱心に聞いていた。
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●2005年粒子加速器会議(PAC2005:Particle Accelerator Conference) |
5月16-20日、標記国際会議が米国テネシー州ノックスビルで、オークリッジ国立研究所を中心に開催された。会議は参加登録者約1400名を数える大きなもので、J-PARCからは4件の口頭発表と多数のポスター発表で、装置開発や施設建設状況について報告を行った。
国際物理年を祝いアインシュタインに関する特別講演も行われた。また、ノーベル賞受賞者のカルロ・ルビア氏を交えて科学に関る質疑応答など一般市民との交流が行われた。
21日の核破砕中性子源SNSのサイトツアーでは、コミッショニング(ビーム試験)を終了した線形加速器上流部や機器据付中の同下流部、蓄積リング等を見学した。稼動開始は来年の予定としている。
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●KEK業務連絡バスが運行開始 |
KEKは、6月1日につくばと東海の両キャンパス間の業務連絡用に、29人乗り高速バスの運行を開始した。運行は関東鉄道(株)に委託され、休日を除いて毎日両キャンパス間を4往復する。所要時間は片道約1時間20分。
東海勤務者の通勤バスとして、また、今後はリニアック棟を初めとして各施設での装置据付作業や各種会議等における関係者の交通手段としての利用が期待される。
当日は、7時30分からつくばキャンパス3号館前でバス運行開始式が行われ、戸塚機構長の挨拶、テープカット、運転手への花束贈呈が行われ運行開始を祝った。記念写真撮影後、第1便が定刻の7時40分に東海キャンパスに向けて出発し、9時前に東海研究所に到着した。
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