●建物建設状況 |
(1) | リニアック棟では、高周波四重極リニアックの調整及び3GeVへのビーム輸送系電磁石等の据付調整を進めている。3GeVシンクロトロン棟では、電磁石等据付のためのベースプレート工事を終了し、機器の搬入・据付工事を進めている。 |
(2) | 50GeVシンクロトロンでは、C工区のトンネル躯体工事をほぼ終了した。50GeVの最終工区となるD工区においてはトンネル躯体工事が本格化してきた。また、第3機械棟の建設工事も順調に進んでいる。 |
(3) | 物質・生命科学実験施設では、建家躯体工事の鉄骨組立をほぼ終了、また、コンクリート打設工事が順次進められている。原子核素粒子実験施設では、ビームスイッチヤード部の建設工事でコンクリート打設工事等を進めている。また、同施設実験ホールの建設エリアではシートパイル工事が開始された。 |
*クリックすると、大きく表示されます。
|
▲Page TOP |
|
●50GeVシンクロトロン(MR)用偏向電磁石(BM)97台全数について磁場測定を完了 |
BMの磁場測定を平成16年9月に開始し、平成17年7月までに97台全数について測定試験を完了した。試験では、長さ5.85mのBMに長さ7mのコイル(フリップ-フロップ コイル:Flip-Flop coil)をセットし、「磁場の強さと磁極の有効長の積」である「BL積」を測定した。
右下の図はBM全数の「BL積」のばらつきを表すもので、50GeV加速器が3GeVシンクロトロンから入射されるビーム強度3GeV時と、ビーム加速後の50GeV時でも、ビーム軌道計算で許容されるBL積の精度範囲に入っていることが分かる。また、試験したBMの多くが、ばらつき許容値σの範囲内にあり、磁場性能が揃っていることを確認できた。
|
*クリックすると、大きく表示されます。
|
▲Page TOP |
|
●水銀ターゲット容器遠隔操作モックアップ試験 |
物質・生命科学実験施設の水銀ターゲット容器模擬試験体の工場試験を完了し、8月1日に東海研(HENDEL棟大実験室)に搬入した。本試験体は、ターゲット台車取合部を模擬した架台上に模擬ターゲット容器を設置した実規模モックアップ試験装置である。
試験では、@ターゲット容器とターゲット台車の取合構造の確認、Aこれら機器に接続する水銀配管や冷却水、ヘリウムガス用の配管類、及び、熱電対等センサーケーブル類の遠隔操作による着脱操作性、シール性能、メンテナンス作業性を検証し、改善点を摘出して実機設計に反映する。実機は今秋に製作開始の予定である。
|
*クリックすると、大きく表示されます。
|
▲Page TOP |
|
●JAERI個別読出型二次元中性子検出器システムの開発 |
大強度パルス中性子源を用いた中性子散乱実験においては、高性能二次元中性子検出器が必要とされる。特に、小角、反射率の中性子散乱実験装置では、高速・高位置分解能・高n・γ弁別の性能を有する検出器の開発が切望されている。
このため、原研はMSGC(Micro Strip Gas Chamber)検出器システムの開発を京都大学 谷森教授の協力を得て進めてきた。原研ではマイクロストリップ検出素子を装着した耐圧11気圧ベッセルと多チャンネル信号処理電子回路系とを一体化構造とする検出器を考案して低雑音・コンパクト化を図り、高速作動、高位置分解能及び高n/γ比を可能とした個別読出型MSGC検出器システムを開発した。
今回、中性子有感面積50x50mm、X-Y軸が夫々128chのMSGC検出器システム1号機を試作し、JRR-3において性能試験を行った結果、世界トップクラスの分解能0.9mm及び n・γ弁別7x10-9を確認した。
|
*クリックすると、大きく表示されます。
|
▲Page TOP |
|
●第2回J-PARC施設のプレス見学会 |
8月8日、標記見学会を開催し文科省藤田審議官他3名とプレス関係者13名の参加があった。
見学に先立ちJ-PARC概況説明を永宮ディレクターが行い、その後、7月上旬にリニアックトンネルに搬入・据付られた高周波四重極型リニアック、トンネル内に仮置き保管中のドリフトチューブリニアック、電磁石等の据付・調整が進むビーム輸送系(L3BT)、3GeVシンクロトロンのトンネル状況等を見学した。
また、実験施設では物質・生命科学実験施設、原子核素粒子実験施設の建設状況などを見学した。
|
*クリックすると、大きく表示されます。
|
▲Page TOP |
|
●「大強度陽子加速器施設の運営に関する基本協力協定署名式」 |
8月8日、原研とKEKはJ-PARCの共同運営へ向けた協力協定締結の署名式を東海研究所を会場に実施した。本協定には、相互協力、両機関によるJ-PARC運営、J-PARCセンターの設置、国際諮問委員会や利用者、安全管理、利用形態等についての基本方針が謳われ、今後、細部についての詰めが行われる。
署名式では、文科省藤田審議官、両機関の関係者及び報道関係者等が見守る中、岡崎原研理事長と戸塚KEK機構長が協定書に署名を行った。プレス見学会に引続いて行われた協定署名式後の質疑応答では、共同運営に向けたJ-PARCセンター等に関した多数の質問があった。
|
*クリックすると、大きく表示されます。
|
▲Page TOP |
|