●建物建設状況 |
(1) | リニアック棟では、加速器ビーム調整試験を継続中。3GeVシンクロトロン、3GeVビーム輸送ラインでは、各種モニター(ビームポジションモニター、ハローモニター等)の据付及び偏向電磁石、四極電磁石、入出射システム(入射ステアリング、H0ダンプ、低エネルギー出射用各種電磁石)などの通電試験を実施中。 |
(2) | 50GeVシンクロトロントンネルでは、電磁石の据付やケーブル接続作業を継続中。また第1・第2電源棟や屋外ヤードでは電磁石用電源ケーブルの接続及び敷設を実施中。 |
(3) | 物質・生命科学実験施設は、4月20日に竣工した。実験ホールでは、中性子ビームライン遮蔽体や中性子源特性試験装置などの設置工事を実施中。 |
(4) | 原子核素粒子(ハドロン)実験施設では、ビームライン遮蔽壁工事を継続中。付属電源棟内のハドロン制御室では制御機器類の設置工事やケーブル接続作業を継続中。スイッチヤードでは、電磁石の搬入据付工事を継続中。ニュートリノ実験施設ターゲットステーション部では、基礎掘削工事が終了し、鉄筋組上げ及びコンクリート打設工事を実施中。 |
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●3GeVシンクロトロン セプタム電磁石の開発 |
3GeVシンクロトロンでビームの入射や取出しに用いるセプタム電磁石は全部で7台設置される。ビーム入射部におけるセプタム電磁石は、バンプ電磁石との組合わせで入射ビームを周回軌道に乗せる役目を持つ。
H0ダンプへのビーム輸送ラインのセプタム電磁石は負水素イオン(H-)を荷電変換装置で陽子(H+)に出来なかった(H0)粒子をビームダンプに導く。ここで周回ビームラインのビーム進行方向が、入射や出射ラインの電磁石磁場による影響を受けないよう、周回ビームが通過するダクト部には十分な磁気シールドの性能が要求される。
今回、ビームダクト材料に電磁ステンレス(フェライト系)を用いることや窒化チタン(TiN)コーティングをする事などのR&Dを進めた結果、製作した電磁ステンレスダクトでの単体磁場測定試験等で良好な結果が得られた。現在、原科研のHENDEL棟においてセプタム電磁石と組合わせたマッピング磁場測定を進めている。
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●中性子源特性試験装置の据付けが進む |
平成15年12月26日に着工した物質・生命科学実験施設は、3年4ケ月の工期を経て4月20日に竣工した。中性子実験ホールでは、ビームライン遮蔽体の設置工事や中性子源特性試験装置の据付工事が進められている。
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●原子力科学研究所の所長表彰 |
平成19年3月25日に行われた平成18年度の原子力科学研究所の所長表彰(安全功労賞、創意工夫功労賞、模範賞等)において、J-PARCの団体と個人の業績に対し模範賞が、KEK関係者に感謝状が贈られました。
- (1) 模範賞は、以下の2件。
- 「J-PARCリニアックにおける高品質ビーム加速のための精密アライメントの達成」(J-PARCセンターリニアックアライメントグループの8名:森下、浅野、伊藤、上野、大川、青、長谷川、平野氏)
- 「市民への分かりやすい説明による原子力機構の業務の理解促進」(J-PARCセンターの鈴木國弘氏)
- (2) 感謝状は、以下の1件。
- 「J-PARCリニアックにおける高品質ビーム加速のための精密アライメントの貢献」(KEK J-PARCセンターリニアックアライメントグループの6名:池上、田中、久保田、高崎、 内藤、吉野氏(高エネルギー加速器研究機構))
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●加速器トンネルの施設公開を実施 |
科学技術週間の一環として、4月22日(日)、東海研究開発センターの施設一般公開があり、J-PARCセンターでは3GeVシンクロトロンと50GeVシンクロトロンの2つの加速器トンネルの見学ツアーを開催しました。
一周350mの3GeVシンクロトロンはトンネル全体を、また、一周1,600mの50GeVシンクロトロンは第1搬入棟から第2搬入棟までの350mを、自由に見学できるようにしました。3GeVシンクロトロンは今年秋から、50GeVシンクロトロンは来年春から陽子ビームの運転が開始されるため、今回が最後の見学ツアーとなります。
本部と各見学現場との間は15分間隔でバスを走らせ、トンネルの中は専門の研究者約100名を配置しました。600名を越える見学者がこのツアーに参加され、研究員の説明を聞いたり、熱心に質問をされていました。この様子は当日のNHKニュースでも放映されました。
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