●建物建設状況 |
(1) | リニアック棟では、加速器ビーム調整試験を継続中。3GeVシンクロトロンでは、ビームコリメータの据付を実施。5月17日に高周波加速空洞10台全ての据付が終了し、後に最終段増幅器を設置し、5月最終週で通電試験を行う予定。偏向電磁石、四極電磁石及びバンプ電磁石などの通電試験は継続中。 |
(2) | 50GeVシンクロトロントンネルでは、ビームラインの真空試験を実施中。また第1電源棟では、電磁石用電源ケーブルの接続及び敷設を実施中。 |
(3) | 物質・生命科学実験施設では、陽子ビームライン部の機器据付がほぼ完了し、それに伴う真空試験を実施中。またミューオンターゲットの点検を実施。 |
(4) | 原子核素粒子(ハドロン)実験施設では、ビームライン遮蔽壁据付を完了。付属電源棟内では、ケーブル接続作業を継続中。ニュートリノ実験施設ターゲットステーション部では、床部分のコンクリート打設工事が終了し、ターゲットステーションを3部屋に分割にする為、内壁の鉄筋組み上げ及びコンクリート打設工事を実施中。 |
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●リニアモーションガイドの走行試験 |
50GeVシンクロトロンのビーム入出射部に設置するセプタム電磁石は、電磁石交換時の良好な作業性を確保し交換作業時の放射線被曝を低減させ、また電磁石の据付け位置再現性を図ることから、リニアモーションガイドシステムを採用する。
今回、KEKつくば富士実験棟において、速い取り出し部に設置する共通架台に載せた高磁場セプタム電磁石を用いたシステムの駆動試験を実施した。共通架台は床に固定された2本の並行なガイドレール上に乗せられ、ビームラインへのイン、アウトの走行試験が行われた。
電磁石上に取り付けたレーザーターゲット位置の変位はレーザートラッ カーで測定され、走行時の位置再現性は0.1mm以内であることが確認された。
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●第18回先端的中性子源国際協力会議(ICANS-18) |
2007年4月25-29日、ICANS-18が、約250名の参加者を得て、中国南部の深にほど近い東莞(Dongguan)で開催された。
基調講演では、J-PARC中性子源、昨年運転を開始した米国SNS、世界で初めて鉛ビスマスをターゲットとして用いたスイスPSIのMEGAPIE計画、運転開始を目前にした英国ISISの第2ターゲットステーションなどの現状について報告され、世界的な中性子源の世代交代がいよいよ実現しつつあることが印象づけられた。
東莞は中国の100kW中性子源CSNSの建設予定地であり、会議中にサイト視察のツアーが実施され、東莞市の全面的な支援を受けてCSNSの建設がいよいよ始まることが世界に発信された。次回の開催は、2009年、ヨーロッパの予定である。
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●第2回日中核破砕中性子源開発に関するワークショップ |
ICANS-18に先立ち、4月22-23日の2日間にわたり、第2回日中核破砕中性子源開発に関するワークショップが開催された。日本側からはJ-PARC関係者9名が出席し、J-PARCの1MW核破砕中性子源について報告した。
中国側は中国科学アカデミーから約10名が参加し、100kW出力のパルス中性子源計画(CSNS)が予算化によりいよいよ動き出したことが報告され、中性子源設計の詳細について議論を行なった。
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●地下水動態研究について |
産業技術総合研究所と高エネルギー加速器研究機構、日本原子力研究開発機構は、「大強度陽子加速器施設建設場所における地下水動態」に関して共同研究を実施している。
高エネルギー・大強度陽子加速器の建設が行われる日本原子力研究開発機構の敷地と、その周辺の広範囲にわたる地域の地下水動態が、大規模な工事によってどのような影響を受けるか調査し、その動態の機構について研究するもので、平成14年に調査が開始され今後も継続した調査研究が進められる。
(産業技術総合研究所でのホームページに「東海村地下水環境調査」が開設されています。)
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●茨城県議会議員の視察 |
2007年4月27日、茨城県議会総務企画委員会のメンバーがJーPARCを視察されました。J-PARCの概要説明を受けた後、3GeVシンクロトロン、物資・生命科学実験施設、50GeVシンクロトロンなどを見て廻られ、特に茨城県が整備する中性子ビームラインなどについて熱心な質問があった。
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