■ J-PARC News 第46号より       (2009/1) 
●50GeVシンクロトロン、陽子ビーム30GeV加速とハドロン実験施設へのビーム取り出しに成功
 平成21年1月27日、50GeVシンクロトロンは3GeVシンクロトロンから入射した陽子ビームを最初の目標の30GeVまで加速し、ビーム利用実験施設のひとつであるハドロン実験施設へのビーム取り出しに成功した。

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●日本ALS協会の塚田宏東京都支部長がJ-PARCを見学
 日本ALS協会(筋萎縮性側索硬化症と共に闘い、歩む会)の塚田宏東京都支部長が、平成21年1月6日にJ-PARCを見学された。塚田支部長は自身もALS患者であり、公子夫人やスタッフと共に各施設を見学され、説明に聞き入っていた。

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●2008年の「ナイスステップな研究者」
 文部科学省科学技術政策研究所は、2005年より科学技術の振興や普及に貢献した人を「ナイスステップな研究者」として選定している。2008年の「ナイスステップな研究者」として平成20年12月25日に10組12名が選定され、プロジェクト・国際研究交流部門にJAEA・J-PARCセンターの3名(池田裕二 郎、長谷川和男、金正倫計氏)が選ばれた。業績内容は、「先端的な加速器パルス中性子源の開発」で、池田氏は中性子源(物質・生命科学実験施設)の最高責任者、長谷川氏は線形加速器・リニアック施設、金正氏は円形加速器・3GeVシンクロトロン施設の責任者である。3名のプロフィール、業績内容等については下記HPをご参照ください (科学技術政策研究所ホームページ;http://www.nistep.go.jp/index-j.html)。

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●特集:JーPARCを利用して出来ること
< ミュオンX線非破壊元素分析 >
 負の電荷を持ったミュオンは通常の電子に比べて200倍も重いため、原子に捕獲・束縛される過程で通常のX線よりも桁違いに高いエネルギーの特性X線を出す。この特性X線は元素によってエネルギーが異なる上に数mm〜数cmという試料の厚みを貫通して検出器に到達できるので、ミュオンを試料深くに注入して試料内部の元素分析 を行う事が可能になる。今回、ミュオンD2実験エリアで小判を標的とした短時間の測定で金と銀のミュオンX線が観測され、非破壊元素分析に負ミュオンX線が利用可能であることを示した。

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●第8回 TXテクノロジー・ショーケース in つくば 2009
つくばサイエンスアカデミー(江崎玲於奈*理事長)主催の標記研究展示会が平成21年1月23日、24日につくばの農林水産技術会議事務局筑波事務所を会場に開催され、J-PARCでは模型、パネル、DVD映像を出展してPRした。
*江崎玲於奈氏:半導体エキサ・ダイオードを発明し1973年にノーベル物理学賞を受賞

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●施設建設状況
(1) 加速器関連
 リニアック、3GeVシンクロトロンはビーム調整試験、MLFと50GeVシンクロトロンへのビーム運転、50GeVシンクロトロンではビームの調整試験、加速と取り出し試験を継続実施。
(2) 実験施設関連
 物質・生命科学実験施設は、ビームラインの整備、利用運転を継続実施。ハドロン実験施設は、K1.8BRビームライン等の電磁石通電試験、鉄・コンクリート遮蔽体の据付けを実施。ニュートリノ実験施設は、ターゲットステーション棟大型ヘリウム容器周辺での冷却設備の整備、前置検出器棟の内装工事、実験準備棟の建設を継続実施。

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●装置製作状況
(1)  第1電磁ホーンの据付け
 2009年1月21日にニュートリノ実験施設のターゲットステーション棟で、第1電磁ホーンの据付けが実施された。全3台ある電磁ホーンは、陽子ビームが第1電磁ホーンに内臓のグラファイト標的に入射して発生するπ中間子を収束させ、π中間子崩壊で生成されるニュートリノ粒子をスーパーカミオカンデ(ニュートリノ検出器)に送り出す装置。第1、第3電磁ホーンは日本が、第2電磁ホーンはコロラ ド大学が製作を担当。据付け当日は、サポートモジュールに吊り下げられた電磁ホーンはメンテナンスピットから吊り上げられ、大型ヘリウム容器の所定の位置に無事据付けられた。

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(2)  ニュートリノビームライン超伝導電磁石システム
 ニュートリノ実験施設では、ニュートリノビームライン超伝導電磁石システムの冷却を2009年1月13日から開始した。液体ヘリウム冷凍機による冷却は1月末まで実施し2月からは励磁試験を行う予定。

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