■ J-PARC News 第89号より       (2012/8) 
●J-PARC施設公開を開催
  7月29日、J-PARC施設一般公開を開催し、県内外から約2,100名が見学に訪れた。施設は、メンテナンスのため6〜9月の期間は運転を停止中で、50GeVシンクロトロン加速器と、物質・生命科学実験施設、ニュートリノ実験施設、ハドロン実験施設を公開した。
  また、永宮正治 前J-PARCセンター長の「J-PARCの建設を振り返って」と題した特別講演や、液体窒素を使った低温の世界の体験コーナー、原子力科学館での実験教室なども行われた。 (共催:茨城県、CROSS/協賛:社会法人茨城原子力協議会/後援:東海村) 

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●中性子産業利用推進協議会 平成23年度成果報告会
  7月26日、標記成果報告会において、震災復旧後の「J-PARCの現状」について池田裕二郎J-PARCセンター長が、また、中性子利用による製品開発の状況や展望に関した報告として、中性子利用セクションの米村雅雄氏 (KEK特任准教授) がリチウム電池の開発について、山田悟史氏 (KEK助教) がSOFIAを用いた表面・界面観察について報告を行った。現在、J-PARCの中性子利用課題申請では、材料開発に関わる研究課題が多く、製品開発への中性子利用が非常に有効である事がうかがえる。

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●J-PARC稼働率の向上
  2012年4〜6月のJ-PARC利用運転では、機器の大きな故障もなく、各実験施設の稼働率が、物質・生命科学実験施設、ハドロン実験施設、ニュートリノ実験施設、共に90〜94%と良好な状態であった。これまで、加速器から実験施設へのビーム 停止の要因の多くは、リニアック初段部のRFQ (高周波四重極加速空洞) によるものだったが、RFQの運転も安定してきており、2011年1〜2月と比較して、1日当たりのビーム停止回数が平均約3分の1に減少した。

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●実験施設関連
  現在、J-PARCは夏期メンテナンス中で、加速器施設及び実験施設共に10月の運転再開に向けた各種作業が実施されている。物質・生命科学実験施設 (MLF) では、「革新型蓄電池開発専用BL09」や「超低速ミュオンビームライン (Uライン) 」 などの建設、また、ハドロン実験施設では「KLビームラインの機器設置」などが進められている。ニュートリノ実験施設では、ND-280電磁石コアを開放して前置検出器の点検・調整を実施している。

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●永宮正治 前J-PARCセンター長の特別講演
「J-PARCセンターの建設を振り返って - これまでと今後 - 」
  8月23日、永宮正治 前J-PARCセンター長による特別講演を原子力科学研究所大講堂にて開催した。施設建設開始の 平成13年4月以前からプロジェクトに携わり、平成18年2月のJ-PARCセンター発足以降、センター長を6年4カ月に亘り務められた。平成20年12月の物質・生命科学実験施設の利用開始に続き、翌年のハドロン、ニュートリノ実験施設が利用開始となり、J-PARC完成という偉大な功績を残された。講演の最後に「普通の研究者でもJ-PARCを利用した成果でノーベル賞を受賞されるように」と期待を寄せられた。

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●J-PARC中性子線施設における重点分野利用制度を新設/CROSS
  J-PARCセンターとの連携協力で中性子利用を推し進める一般財団法人総合科学研究機構 (CROSS) は、本年度後期 (2012B期) から、文科省が推進する課題解決型の「元素戦略プロジェクト」利用と、中性子利用の初心者入門型の「トライアルユース」利用の重点分野利用制度を新しく開始する。 (8/22プレス発表) 

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●ご視察等
     8月 16日  米国政府原子核諮問委員会
             Susan Seestrom委員長 (ロスアラモス国立研究所) 
     8月 18日  IUPAP (国際純粋・応用物理学連合) 
             ワーキンググループ (WG9) 出席者
     8月 24日  第6回KEKサマーチャレンジ (大学生100名) 

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