機器安全に係る規定について

利用者の皆様が安心して滞りなく実験を遂行できるためには、施設が安全に保たれていることが必要不可欠です。
MLFでは種々の機器を多数使用していることから、潜在的なリスクを事前に予想し、これを回避するように勤めています。 また、こうした機器を対象として、その使用についての規則を定めています。
利用者の皆様においても、該当する機器を持ち込む場合、規定に従って使用するようにお願いします。

機器安全 - 規定

高温炉
電気保安

高温炉

1.高温炉
測定試料を100℃以上の温度まで加熱する装置を高温炉と呼ぶことにする。

2.事前試験
高温炉を用いて、MLF施設内でビーム実験をする場合は、本実験を行う前に、 ビームライン上ではない場所で、測定時と同じ温度条件まで昇温し、 安全に動作することを確認しなければならない。 事前試験を行う場所としては、MLF施設外で行われることが望ましいが、 実験準備の関係等でMLF施設内がよい場合、試料環境エリアや各ビームラインの準備エリア等で行うことができる。 事前試験時には、機器所有者(多くの場合実験責任者)、MLF機器安全チーム担当者、装置責任者の 三者が立ち会い、機器の安全性を確かめるものとする。

3.試料の健全性の確認
高温実験を行う場合、高温炉の機器そのものの安全性不備に由来するリスク発生以外に、 試料からガスが発生し容器内の圧力増加をもたらすこと等、高温環境下での試料状態の変化による 新たなリスク発生を十分考慮する必要がある。 そのため、高温実験を行うに際しては、測定温度条件までの試料の健全性を実験責任者が確認し、 化学安全チームに報告する。

監視体制
原則として、高温炉使用時は、常時、監視者を付けることとする。
しかし、機器によっては、必ずしも、常時監視者を置く必要がない場合もあり得る。 この判断については、機器のリスク評価、安全対策状況、MLF内での運転実績等を踏まえ、 機器毎に、総合的に評価した上で行う。

電気保安

1.MLFで実験を行う際に遵守すべき電気保安上の規定としては、MLFが定める規定の他、 J-PARCおよび原科研の定める規定も対象となります。

2.MLF内で適用されている規格としては、以下のようなものがあります。
(1) 公共建築工事標準仕様書(電気設備工事標準書)平成16年版
(2) 日本工業規格(JIS)
(3) 電気規格調査会規格(JEC)
(4) 日本電機工業会規格(JEM)
(5) 日本電線工業会規格(JCS)
(6) 電気設備技術基準
(7) 内線規定(JEAC8001)
(8) J-PARCセンター電気保安規程およびJ-PARC内諸規定
(9) その他関係する諸規格・基準

更に以下も関係法令になります。
・電気事業法
・電気用品安全法
・電気工事士法
・電気工事業法
・日本原子力研究開発機構電気保安規程

3.特記すべき規定
・定格容量が7.5kWまたは7.5kVAを超える、または定格電流が30Aを超える電気工作物を持ち込む場合、別途、申請手続きが必要となります。なることがありますので、採択通知後、早期に問い合わせてください。