高エネルギー加速器科学研究奨励会奨励賞西川賞を受賞
J-PARCセンター物質・生命科学ディビジョン 西村昇一郎氏、神田聡太郎氏および下村浩一郎氏らは、2021年度高エネルギー加速器科学研究奨励会奨励賞の一つである西川賞を受賞しました。西川賞は、「高エネルギー加速器ならびに加速器利用に関する実験装置の研究において、独創性に優れ、国際的にも評価の高い業績を上げた単数または複数の研究者及び技術者」に贈られます。今回の受賞対象となった研究は「ミュオニウム超微細構造精密測定におけるラビ振動分光の研究」です。本研究では、原子分光分野における新しい「ラビ振動分光」と呼ばれる手法を開発・実証し、J-PARC においてµ+粒子と電子からなるミュオニウムを生成し、ラビ振動を観察、それをシミュレーションと比較することにより、ミュオニウムの性質を従来の一桁凌駕する結果で得られることを示しました。この成果が世界をリードする成果であるとともに、今後 J-PARC の性能が増強され、ミュオン利用にさらなる発展が期待できる成果であると認められたものです。