●二重絶縁配管の開発 |
原子核素粒子実験施設では、実験室エリアのビームライン電磁石の冷却水は、サービススペースからコンクリート遮蔽体を貫通させた冷却水配管を介して給排水される。
水冷銅配管には地絡を防ぐため十分な電気絶縁が必要とされ、またコンクリート貫通部では十分な遮蔽効果が求められる。
このため、12mmφの銅管表面に厚さ約0.5mmのアルミナセラミックス絶縁体を均一に溶射し、これをアルミナ溶射部の保護管となるステンレス管に挿入した二重絶縁配管の開発を進めてきた。
今回、銅管に長さ3.5mに亘って均一なアルミナの溶射に成功した。今後、モックアップ電磁石の冷却系に繋ぎ込み実用試験を行う予定である。
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●ニュートリノ第1電磁ホーンの内部導体試験 |
ニュートリノ実験施設では、ニュートリノの「種」となるπ中間子を効率よく収集するために強力なパルス電磁石である電磁ホーンが必要となる。
J-PARC施設では3基の電磁ホーンが使用される予定となっており、今回、R&Dのためにプロトタイプとなる第1電磁ホーンの内部導体を製作した。
今後、既存のK2K実験用の電磁ホーンの外部導体や電源を利用し、変圧器を改造することにより設計値である32万アンペアでの運転を目指して試験が行われる予定である。
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●J-PARC「科学・自然・歴史を巡るツアー 」 |
22日、東海研究所施設公開で標記ツアーが実施された。
「科学:J-PARCのPRビデオ上映・建設状況見学」〜「自然:昨年開催の村松の森フェスティバルの植樹地見学」〜「歴史:村松白根遺跡見学」のツアーが3回実施され、約120名の参加者があった。
特に、遺跡見学では施設公開日の数日前に発見された「井戸」の遺構や、鹿の角で出来たサイコロ等多数の遺品を見ることが出来、参加者の興味をひいていた。
尚、当日は発掘調査を進める茨城県教育財団のご協力を頂いた。
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●ベッセル窓遠隔操作機器の製作 |
物質・生命科学実験施設のヘリウムベッセルから中性子を取出す中性子ビームダクト開口部には、ベッセル窓(枝管挿入角形ダクト、重量約18kg)が取付けられる。
現在、このベッセル窓の着脱のための遠隔操作装置の製作を進めている。
装置は、上部のシャッタ駆動装置レベルから約5mの深さの溝状断面の空間に沿って昇降し、且つ水平方向の装着、引出し及びナット締付・弛緩機能を有する。
今回、ナット締付・弛緩するナットランナーユニット部の操作性、ナット把持の自動検知等について試験を開始し良好な結果が得られた。
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