●ハドロン実験施設でビーム利用運転再開 (12月14日) |
ハドロン実験施設では標的の交換、各ビームラインの装置調整、KLビームラインの検出器組立作業などが鋭意進められ、14日からビーム利用実験が再開された。陽子ビーム強度は、11kWに引き上げられ、ビームの質も向上し、K1.8ビームラインで進む中性子過多のハイパー核生成を狙うE10実験ではデータ収集を実施している。 |
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●実験施設関連 |
リニアックでは、平成25年3月末を目標に、25台の後段部加速器 (ACS) の製作が進められており、12月6日に21台目が納入された。物質・生命科学実験施設では、水銀ターゲット容器が完成し21日に納入された。4台目となる今回の水銀ターゲット容器は、フランジ部とターゲット容器部が分割型となっている。ハドロン実験施設では、KLビームラインでのKOTO実験に使用する大型真空容器へ各種検出器の組込みなどが完了し、14日からのビーム利用運転で、調整・実験などが進められている。また、ニュートリノ実験施設で行われているT2K実験では、10日からビーム強度210kW運転が実施され、11日には一日当たりのビーム入射陽子数がこれまでの最高を記録した。 |
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●永宮正治 前J-PARCセンター長が第1回「東海村村民栄誉賞」を受賞 |
永宮正治 前J-PARCセンター長と、寺門龍一茨城大学名誉教授が、東海村で初となる「村民栄誉賞」を、また、吉村真晴氏が「文化・スポーツ特別賞」を夫々受賞された。12月6日、表彰式が東海村役場で行われ、村上達也東海村長から表彰状及び記念品が授与された。永宮正治前センター長の受賞は、東海村で稼動中の大強度陽子加速器施設J-PARCの建設にあたり、幾多の困難を乗り越えてそのプロジェクトを完遂し、初代J-PARCセンター長として世界屈指となる最先端科学研究拠点の確立に尽力されたこと、J-PARCは二十一世紀における科学・技術の進歩に貢献するだけではなく、東海村の将来に夢と希望をもたらす礎となると評価され、その功績を顕彰し後世に永く伝えるために村民栄誉賞が贈られたものである。 |
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12月10-11日、日本中性子科学会 第12回年会が、京都大学吉田キャンパス 百周年時計台記念館で開催され、約250名の参加者があった。 初日は、日本中性子科学会会長で第12回年会実行委員長の金谷利治氏による主催者の開会挨拶に始まり、冒頭では文科省の原克彦 量子放射線研究推進室長、放射光学会の水木純一郎会長、産業界の須藤亮 中性子産業利用推進協議会運営委員長 ( (株) 東芝執行役専務) による来賓挨拶が行われた。続いて、平成24年度学会賞「特別賞」の受賞講演と依頼講演2件が行われた。午後は、学会各賞の授賞式、受賞講演などが行われた。「学会賞」は加倉井和久J-PARCセンターアドバイザー (JAEA量子ビーム研究部門長) が受賞された。他の各賞受賞者については下記参照下さい。
2日目は、産業利用、若手研究者の講演、一般講演の口頭発表が24件。その内11件がJ-PARC/MLFによる研究成果に係るものだった。ポスターセッションは、初日と二日目に入れ換えを行い、全体で127件あった。 近年、中性子利用実験による「新たな機能性物質や高性能素材開発」などの産業利用に期待が集まっていることから、今回、年会附帯事業として、より多くの産業界の方に中性子の利用を知ってもらえるように「中性子産業利用相談デスク」の開設、および「中性子産業利用セミナー」なども併せて開催した。また、9日午後には、市民公開講座「中性子ビームがものづくりと医療を変える!」も行われ、一般市民への中性子利用の啓蒙が図られていた。 |
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【功績賞】 |
鈴木 謙爾氏 ( (財) 特殊無機材料研究所、東北大学名誉教授) 受賞テーマ 「中性子を用いたランダム系物質の構造学的研究」 |
【学会賞】 |
加倉井 和久氏 (J−PARCセンターアドバイザー/JAEA量子ビーム応用研究部門) 受賞テーマ 「中性子散乱を用いた低次元および量子スピン磁性体の研究と偏極中性子利用」 |
【技術賞】 |
星川 晃範氏 (准教授) ・石垣 徹氏 (教授) (茨城大学フロンティア応用原子科学研究センター) 、 米村 雅雄氏 (J-PARC中性子利用セクション/KEK) 受賞テーマ 「「iMATERIA」における試料自動交換ロボットの開発」…参考:BL20 |
安 芳次氏 (J-PARC/KEK (主任技師) 素粒子原子核ディビジョン) 、 仲吉 一男氏 (J-PARC/KEK素粒子原子核ディビジョン) 千代 浩司氏 (KEK・技師) 受賞テーマ 「DAQミドルウエアの開発と中性子実験への導入」…参考:MLFでの中性子イベントデータ収集関連 |
【奨励賞】 |
貞包 浩一朗氏 (KEK) 受賞テーマ 「中性子散乱による水/有機溶媒/塩混合溶液系の新秩序構造の解明」 |
小野寺 陽平氏 (京都大学産官学連携研究本部) 受賞テーマ 「中性子散乱による超イオン伝導体の構造に関する研究」…参考:BL21「NOVA」利用 |
【特別賞】 |
秋光 純氏 (青山学院大学理工学部教授) 受賞テーマ 「超伝導物質探索、偏極中性子回折法を用いた磁性体の研究と中性子科学への貢献」 |
<J-PARCに係る個人の受賞者、及びJ-PARC/MLFの中性子実験などに係る成果での受賞者> |
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●ご視察等 |
12月 4日 プラズマ計測に関する日豪ワークショップ参加者 12月 7日 衆議院事務局委員部 12月 18日 韓国原子力研究所主任研究員 |
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