■ J-PARC News 第57号より       (2009/12) 
●3GeVシンクロトロン300kW運転を達成
  平成21年12月10日、3GeVシンクロトロンの大強度ビーム試験を約1時間行い、物質・生命科学実験施設ターゲットまでの300kW相当の連続運転に成功した。
  尚、供用運転はこれまでと同様に100kW相当で運転を継続する予定。

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●中性K中間子ビームの生成を確認
  ハドロン実験施設では11月末の実験で、中性K中間子の崩壊で生じるπ中間子とガンマ線を検出し解析した結果、中性K中間子が生成されていることを確認した。
詳細は、http://www.kek.jp/ja/news/topics/2009/J-PARChadronKLBL.htmlを参照下さい。
以下の図及び写真は、HPから転載しております。

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●T2K実験ニュートリノ前置検出器によるニュートリノの初検出に成功
  平成21年11月22日20時25分、JーPARC敷地内に建設されたT2K実験の前置ニュートリノ検出器で、JーPARCで生成したニュートリノの初検出に成功した。T2K実験は、12カ国が参加して行う国際共同実験。前置ニュートリノ検出器やそれら関連測定機器の製作・据付け調整等には多くの外国研究者が参加している。
  前置ニュートリノ検出器は大きく2つに分類され、ニュートリノビームの強度と方向性を高精度で測定するオンアクシス検出器 (INGRID:イングリッ ド) と、ニュートリノビームスペクトルなどを測定するオフアクシス検出器 (複数種類の検出器で構成される) から成る。今回、ニュートリノを直接検出した前置検出器はINGRID検出器の方である。
(詳細については、http://www.kek.jp/ja/news/press/2009/J-PARCT2K2.htmlを参照下さい。) 

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●ADSに関する欧州−アジア若手研究者国際ワークショップ
  平成21年12月1日〜4日、加速器駆動核変換技術 (ADS:Accelerator Drive System) に関わる国際ワークショップが、原子力機構研修センターで開催された。ADSの研究は、高レベル放射性廃棄物・長寿命核種処理処分の技術開発に関わるもので、加速器で作り出す中性子を長寿命核種に照射して短寿命核種に 変換するものである。各国の若手研究者の研鑚の場となる会議でもあり、日本、中国、韓国そして欧州の研究開発状況やJーPARC/リニアック加速器などの報が行われた。尚、JーPARCでのADS研究施設建設は本プロジェクトのII期計画となっている。

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●加速器運転計画
  1月の加速器運転計画は下記の通りです。尚、運転計画は機器の調整状況により変更が生じる場合があります。

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●実験施設関連
    (1) 物質・生命科学実験施設 (MLF) では、超高圧中性子回折装置BL11の建設を開始。
    (2) ハドロン実験施設では、K1.8ビームラインの二次粒子検出器の調整試験を継続実施。
    (3) ニュートリノモニター棟では、オフアクシス前置検出器の調整試験を継続実施。

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●永宮正治JーPARCセンター長に日本中性子科学会「特別賞」
  平成21年12月9〜11日、日本中性子科学会第9回年会がいばらき量子ビーム研究センターで開催された。口頭発表のトップに、JーPARCパルス中性子源の特性評価 (世界最高性能の検証) と題して、中性子源セクションの前川藤夫研究主幹が講演した。また、学会から永宮JーPARCセンター長に、大型プロジェクトであるJーPARC建設を見事に成功させた功績を称え特別賞が贈られた。

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●ハドロン実験施設の (定格5kW) 施設検査に合格
  平成21年12月16日にハドロン実験施設に対し国の安全審査である施設検査が(財)原子力安全技術センターにより実施され合格となった。今後、5kWまでのビーム受入が可能となった。

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●外国人ユーザーとの交流会
  平成21年12月1日、JーPARCに働く海外からの研究者と村上達也東海村長やJーPARC関係者との交流会が、東海村研究交流プラザ (いばらき量子ビーム研究センター内) で開催された。約30名の外国 人研究者が参加し、和やかな歓談が行われた。研究者からは「都会に生活していては分らない、日本の本当の姿が東海村に来て知ることが出来た」などの発言もあった。

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