●建物建設状況 |
(1) | リニアック棟では機器の搬入と据付工事を、3GeVシンクロトロン棟では電磁石等据付のためのベースプレート工事を本格的に進めている。 |
(2) | 50GeVシンクロトロンでは、西側エリアのC・D工区トンネル工事、関連建屋の設備工事等を進めている。 |
(3) | 物質・生命科学実験施設では、建家南側の第・工区鉄骨組立てが本格化した。原子核素粒子実験施設ではビームスイッチヤード建設工事等を進めている。 |
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●ドリフトチューブリニアック(DTL)及び高周波四重極(RFQ)リニアックを J-PARCリニアックトンネルへ搬入 |
これまで、つくばのKEKでDTLとRFQについてビーム特性試験、ビーム診断機器の開発や調整等を約2年間に亘って行ってきた。
今回、リニアックトンネルへの各種機器据付の進捗に合わせて、ビーム試験を済ませたDTL-1(DTL-1は、長さ3.3mのDTLユニット空洞を3台繋いで構成したもの)を解体して6月下旬に、また7月上旬にはRFQを東海研究所に運搬し、リニアックトンネルに無事搬入した。
DTLの運搬においては、超高精密機器運搬用大型トレーラーが使用された。搬入したDTLは今後の組立てに備えてトンネル内の仮設簡易クリーンルーム内に保管中で、RFQについては据付・組立てやアライメントを終了し、真空引きを開始した。
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●3GeVシンクロトロン用偏向電磁石(BM)への真空ダクト組込試験 |
3GeVシンクロトロンの偏向電磁石(25台)と四極電磁石(60台)全数の製作を完了した。今回、ヘンデル棟大実験室内に設置している磁場測定装置を用い、各電磁石の性能を試験するために全数をヘンデル棟に搬入した。
今後は、各電磁石の磁場測定試験を進め、3GeV建屋が竣工する7月末以降は順次トンネル内に移動し据付ける計画。
また、BMへの真空ダクトの組込試験のため、BM用のダクト模擬体(木型モデル)を製作し組込試験を実施した。
当試験では、BMの上下構造体の分割、ダクト組込み、治具を使った位置調整、BMの組立て等、一連の組込作業を実施することで、実機真空ダクトの組込み、調整のための多くの知見を得た。
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●リニアックイオン源用の壁貫通ダクト |
リニアックで使用するイオン源の高電圧は、約1.2m厚のコンクリート壁を貫通させて供給し、しかも貫通部には最大70kVの絶縁性能を必要とすることに加えて、気密性及び防火区画性を有した貫通ダクトが必要とされた。
これら3つの要素を満足する貫通ダクトの製作には高い技術力が必要であり、原研はこれまで材料、気密処理、及び耐電圧構造について様々な要素技術開発を進めてきた。今回、以上の開発結果を踏まえて製作した貫通ダクトの現地試験を行った結果、良好なものであることを確認し、 実用化の目処を得た。
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●第4回利用者協議会 |
6月30日、東海研で標記協議会が開催され、今後の利用者協議会の運営について、各コミュニティごとに応じた各種懸案事項についての深い議論の場を設ける等の提案が出された。
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●第5回放射線等安全検討委員会・中性子源専門部会 |
7月12日、東海研で近藤部会長(KEK共通基盤研究施設長)他5名の委員により標記専門部会が開催された。
物質・生命科学実験施設グループから、気体廃棄物処理設備に関する安全設計、インターロック及び放射線防護に関わる報告がなされ、委員による活発な質疑が行われた。
本専門部会は、今後、報告書の取りまとめに入る予定である。
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●建設工事安全大会 |
7月13日、720名以上の工事業者等参加のもと、J-PARC建設に関わる安全大会が行われた。工事依頼元からは、「世界有数の加速器施設となる工事現場で働いていることの自覚と誇りを持ってください」、
また、「事故に遭った時には、家族や友人等が悲しむことを強く心して安全に作業を進めてください」等の挨拶があった。 大会は最後に、災害防止安全協議会長の芝間氏のリードによって、安全を誓い合うシュプレヒコールで締めくくられた。
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