●波長変換ファイバ型二次元シンチレータ検出器の開発に成功 |
茨城県は、物質・生命科学実験施設に、生命物質や有機分子の構造解析を目的とする「生命物質構造解析装置(iBIX)」を設置した。
本装置では、たんぱく質試料等からの微弱な散乱中性子をできるだけ多く高い位置精度で計測する必要があるため、高検出効率、高位置分解能、かつ複数台タイリング可能な不感領域の小さい検出器の実現が鍵であった。
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このため、JーPARCでは、波長変換ファイバを用いた新方式の中性子検出器の開発を茨城大学と共同で進め、要求仕様を満足する二次元検出器の開発に成功した。本検出器を実装したiBIXでは研究用原子炉JRR-3に設置されている既存の生体物質回折装置(BIX-3,4)に比べ50〜100倍の測定効率が得られる。これは、JRR-3で約4ヶ月の測定時間が必要であったタンパ
ク質の構造解析がiBIXではわずか数日の測定に相当し研究の進展が期待される (詳細は、http://www.ibaraki.ac.jp/cgi-bin/info_view2005.cgi?number=1238720294)。
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○検出器の特徴 |
1)新しいシンチレータを開発して検出効率、計数率特性を改善。 |
2)直交した波長変換ファイバ群(X、Y各256本)によりシンチレーション光を読み出し約1mmの位置分解能を実現。 |
3)中性子検出部の背面にて光読み出しを行う構造により不感領域を最小化。 |
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●ハドロンワークショップ開催(3月25〜26日) |
ハドロン実験施設のK1.8BRビームラインでの二次粒子発生とその輸送成功を記念して、ハドロンワークショップがいばらき量子ビーム研究センターにて開催された。ユーザー等約85名の参加があった。永宮センター長が当プロジェクトの概要説明を行った後、施設の現状と1〜2月にかけての生成二次ビームの結果が報告された。2月の調整実験では、初期に飛行時間法で二次ビーム中のπ中間子と陽子の確認には成功していた。その後のオフラインデータ解析の進展の結果、予定
した収量のK中間子の実験標的への到達が確認されたことなども報告された。また、平成21年秋のハドロン実験施設の本格運転に向けた二次ビームライン等の準備状況、今後のハドロン実験についての展開なども報告された。報告会の後、施設見学会、ハドロンホールユーザー会総会が行われた。
K中間子の確認の詳細は、http://nexus.kek.jp/HadronWS2009/Presentation/Suzuki.pdf をご覧下さい。
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●加速器運転計画 |
4〜5月の加速器運転計画は下の通りです。加速器調整運転には、50GeVシンクロトロンからハドロン、ニュートリノ実験施設へのビーム取り出しを含みます。尚、運転計画は機器の調整状況により変更が生じる場合があります。 |
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●実験施設関連 |
各屋外施設は建設完了、ニュートリノ実験機器は5月に予定されている二次ビーム生成に向け調整中。ハドロン実験施設はKLビームラインの整備を開始。
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●装置製作状況等 |
(1)中性子利用実験施設、BL-14:冷中性子ディスクチョッパー型分光器(AMATERAS)の整備が3月末で完了。 |
(2)ハドロン実験施設、K1.8ビームラインに超電導電磁石を設置。 |
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●「JーPARC展示コーナー」に説明員を配属 |
平成20年12月17日に、「JーPARC展示コーナー」がいばらき量子ビーム研究センター内にオープン、 4月下旬にテクニカルアドバイザー(原科研・OB)1名が常駐し、訪問者の対応をする事となった。展示コーナーの見学時間帯は平日の9時から17時で、見学者へのサー
ビス向上となった。質問等はお気軽にテクニカルアドバイザーにお声掛け下さい。尚、閉館日は土日祝祭日となっております。お問い合わせは、電話029-284-9113お願いします。
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