■ 大強度陽子加速器計画月報4月号より       (2001/4) 

●水銀ターゲット実験を実施
 日米欧の国際協力により、米国・ブルックヘブン国立研究所のAGS加速器施設で高エネルギー陽子ビームを用いた水銀ターゲット核破砕実験を行い、 マルチパルス(12パルス、33 Hz)照射時の水銀容器を伝わる圧力波の応答、水銀温度分布の計測に成功した。 成功の鍵は、新型のターゲットの使用と計測技術の高度化による。
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●超伝導加速器試作モジュールの冷却試験
 600MHz試作モジュールの液体ヘリウムによる冷却試験を実施し,続いて室温でのRF入力カプラのエージングを開始した。 1本目のエージングは終了し、現在2本目を実施中である。
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●RFQビーム加速試験に成功
 加速器初段の高周波四重極リニアックのビーム加速試験が成功。 本リニアックには加速器チームが発明したπモード安定化ループが装着されており、そのためすぐれた電場安定性が得られている。 本ループは米国の同種の計画SNSでも使用される。

●金属磁性体高周波空洞のビーム試験
 3GeV、50GeV両シンクロトロンの高周波加速装置として開発中の金属磁性体高周波空洞(MA cavity)のプロトタイプが、 KEKの12 GeVPSに設置され、所定の高周波電圧(30 kV)を得ることに成功した。 この空洞は、12 GeVPSでは2倍高調波による空間電荷効果を低減するためのもので、すでにビーム試験が始まっている。
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