素粒子ニュートリノ (ν) には、電子 (e) 、ミュー (μ) 、タウ (τ) の三つの型があり、それぞれが互いに変化して混じりあう 「ニュートリノ振動」現象が観測され、その全容解明のための実験が世界中で行われている。 J-PARCのT2K実験
では、ミュー型が電子型へ変化したと思われる現象を世界に先駆けて10例確認した。今月、京都で開催された世界で最も権威のあるニュートリノ研究に関する国際会議/第25回ニュートリノ・宇宙物理国際会議 (6月3〜9日) でその結果が報告され、大きな注目を浴びた。
詳細については、http://www.kek.jp/ja/NewsRoom/Release/20120627133000/をご覧ください。 |
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●「核変換技術研究」についてNHKの取材 (5月24日) |
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J-PARCの加速器から発生させた中性子を利用して、高レベル放射性廃棄物の処理を行う「核変換技術研究」 (第2期計画) が注目されている。NHK教育テレビETV特集でも「“不滅”のプロジェクト〜核燃料サイクルの道程〜」番組で、核変換技術研究が取り上げられ、関係者へのインタビューや取材などが行われた。 (6月17日に放送)
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●J-PARCの全実験施設の利用運転が再開! |
6月9日からハドロン実験施設のK1.1BRビームラインの利用運転が再開され、J-PARCの全実験施設で震災前と同様な利用運転が再び始まった。利用再開前の6日には、J-PARC放射線取扱主任者による施設の安全確認が行われた。
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●加速器運転計画 |
7月から9月の3ヶ月間は、夏期メンテナンス作業などのためJ-PARCの運転は停止。昨年3月の地震で被災した装置の復旧作業も行う。運転再開は10月の予定。
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●実験施設関連 |
(1) 加速器施設
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J-PARCは、5月25日の朝までRun#42の運転が行われた。リニアックのイオン源交換作業を、加速器運転停止後、トンネル内の放射線測定し、安全確認を行なった後に実施した。交換作業で重要なことは、ビーム生成に必要な新しい
フィラメントをなるべく大気に曝さないにようにすることと、加速器の運転停止を極力短い時間に抑えることであり、綿密な計画のもと迅速に作用を実施した。作業は予定時間内に無事終了し、その後、イオン源調整運転を含めたRun#43 (〜7月2日) の運転が開始された。
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(2) 実験施設
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「物質・生命科学実験施設 (MLF) 」
・第2実験ホールのミュオン実験エリアでは、超低速ミュオンビームラインの建設が進む。ミュオン 取出し二次ビームラインには、超伝導コイルが6台設置されるが、現在、それらの通電試験を順 次進めている。
・特殊環境中性子回折装置「SPICA」 (BL09) では、中性子検出器バンクの据付け作業が進む。
・特殊環境微小単結晶中性子構造解析装置「千手」 (BL18) では、冷凍機装置などの組立て・調 整作業などが進む。
・アマテラス (BL14) 、匠 (BL19) 、iMATERIA (BL20) などの共用ビームラインでは、照射実験の 準備、照射実験、試料の交換などが行われた。 |
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「ハドロン実験施設」
・K1.8、K1.8BRビームラインは、6月9日からの実験再開に向け機器調整作業を進めた。
・KOTO 実験装置に用いる荷電粒子検出器 (Charged Veto) の組立てを実験準備棟で行い、5月 31日にハドロン実験ホールへ運搬、KL 実験エリアのCsI検出器設置室 (乾燥室) に搬入し設置し た。
・K1.1BR実験エリアでは、震災後初めての利用実験に向け、放射線遮蔽コンクリートブロックの積 込み、実験装置等の設置、調整などを進めた |
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●「震災の記憶」NHK (茨城地区) での放映 (6月11日) |
茨城地区で放送されている「ニュースワイド茨城」で、昨年3月の地震発生時のリニアックの様子や、地下トンネル内への漏水に対する迅速な対応の様子などが紹介された。小栗英知 加速器第1セクションリーダーが語る震災の様子や、リアリティのある再現映像、地震発生時に当時関係者が撮った動画などが放送され、大きな反響を呼んだ。 |
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●ご視察等 |
5月30日 パルス中性子イメージング国際アドバイザリー委員会 |
6月 8日 高橋憲一郎 文部科学省 学術機関課 学術研究調整官 |
6月13日 日米協力中性子散乱運営会議Beierschmitt運営委員 (オークリッジ国立研究所副ディレクター) |
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