■ J-PARC News 第99号より       (2013/7) 
●T2K実験で「電子型ニュートリノ出現現象」の存在を明らかに!
  T2K実験国際共同研究グループは、7月19日ストックホルムで開催された欧州物理学会において、ミュー型ニュートリノが飛行中に電子型ニュートリノへ変化する「電子型ニュートリノ出現現象」が確実に存在することを世界で初めて発表しました。それにあわせて、実験に参加している高エネルギー加速器研究機構、東京大学宇宙線研究所、及びJ-PARCセンターが東海村でプレス発表を行いました。
  T2K実験では、J-PARCで大量のミュー型ニュートリノを生成し、約295キロ離れた岐阜県飛騨市の検出器「スーパーカミオカンデ」に向けて発射しています。ニュートリノが検出器の中の水と反応して出る微弱な光 (チェレンコフ光) を検出し、電子型ニュートリノに変身した割合を調べました。2010年1月から本格的な測定を開始し、今回の成果は、2013年4月12日までに蓄積されたデータを解析したものです。検出された532個のニュートリノのうち、28個が電子型ニュートリノと分かりました。研究グループはさらに実験を進め、宇宙の成り立ちの謎に迫っていきます。


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  詳細につきましては、プレス発表記事
(KEKホームページhttp://www.kek.jp/ja/NewsRoom/Release/20130719210000/) をご覧ください。
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●J-PARCハドロン実験施設の事故検証に係る有識者会議を開催 (7月5日、20日) 
  有識者会議は、第1回の6月21日以降、ほぼ2週間に1度、開催されてきています。本会議では、実施体制として評価作業が効率的に進められるよう作業部会が設置されています。作業部会は、加速器施設の運転や管理に関して専門性の高い外部の有識者で構成されており、部会長には井上信京都大学名誉教授が就かれ、これまで4回の部会が開催されています。作業部会は、J-PARCセンター員からなる調査チームから事故検証の基礎となるデータや今後の改善策等の提出を受け、その内容を審議、検討してきました。その結果は有識者会議に報告され、検証されています。これまで、再発防止策、安全管理体制や緊急時に実施すべき手順、ハドロン実験施設以外の施設の健全性等が審議されました。なお、有識者会議は、第2回以降、公開で行われており、傍聴も可能です。

  詳細につきましては、
7月5日   (http://j-parc.jp/HDAccident/HDAccident-j.html#HDA130705) をご覧ください。
7月20日 (http://j-parc.jp/HDAccident/HDAccident-j.html#HDA130720) をご覧ください。


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●東海村自治会連合会の方々がハドロン事故現場をご視察 (7月25日) 
  平成25年度原子力科学研究所事業計画説明会が、東海村自治会連合会の方々に対して開催されました。その中で、齊藤直人J-PARC副センター長が今回のJ-PARCハドロン事故に係る報告を行い、質疑応答が行われました。また事故現場の視察を実施いたしました。東海村自治会連合会は、村内全域30区の会員 (各区長) 、役員および事務局で構成されており、47名の方が参加されました。
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●金標的の直接観察に向けて
  今回のハドロン実験施設における放射性物質漏えい事故では、「短時間に大量の陽子ビームが入射されたことにより、金標的の一部が損傷し、標的内の放射性物質が放出された」と考えられています。金標的の状態、周辺の汚染状況の調査、漏えい経路の知見などを得て、今後の再発防止策に繋げていきます。調査を進めるにあたり、加速器トンネルなどの放射性物質の低減のためチャコールフィルタなどによる除去を進めています。また、上部遮へい体を移動し、ファイバースコープによる直接観察を計画しており、現在、準備を進めています。作業を始めるに際しては、地域住民の方々へ説明し、ご理解を得て、安全に十分配慮しながら進めてまいります。


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●ハドロン実験施設事故に係わるご質問等の専用ホットライン開設 (7月16日) 
  J-PARCでは、事故に関わる皆さまからのご意見を拝聴し、ご質問にお答えするために、専用のホットラインを設置いたしました。皆さまの忌憚なきご意見、ご質問をどうぞお寄せください。
    電話:029-283-2161  (平日9:00から17:30まで対応。8月14〜16日は除く) 
    電子メール:HDacc-hotline@j-parc.jp
  詳細につきましては、http://j-parc.jp/HDAccident/HDhotline-j.html) をご覧ください。
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●ミュオンビーム実験によりセラミックコンデンサの性能メカニズムを解明!
  J-PARCのミュオンビームを利用した実験で、セラミックコンデンサ中の水素不純物が絶縁劣化を引き起こすメカニズムを解明した。JAEA、KEK、J-PARCセンターの共同研究。 (7/22、プレス発表) 

  詳細につきましては、プレス発表記事
(JAEAホームページhttp://www.jaea.go.jp/02/press2013/p13072201/index.html
KEKホームページhttp://www.kek.jp/ja/NewsRoom/Release/20130722150000/) をご覧ください。

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●ご視察等
     7月18日
        弦本英一 文部科学省科学技術・学術政策局研究開発基盤課長他

     7月24日
        武田伸二郎 経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部原子力政策課課長補佐他

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