■ J-PARC News 第73号より       (2011/4) 
●東日本大震災、J-PARCその後の対応
   3/11 (金) :地震発生。直前までリニアックのみの運転、3GeV
             シンクロトロンへのビーム運転モード変更のためビ
             ーム運転は一時停止中、地震により加速器は直ち
             に停止。
             津波警報避難、J-PARCでは怪我人無し。

      12 (土) :目視による施設周辺の点検。津波の影響は無し。

      13 (日) :外国人ユーザー全員を、つくば、成田空港等へ送り
             届けた。

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      17 (木) :全施設が停電状態。懐中電燈等で被害状況調査、漏水などを確認。
      22 (火) :震災対策全体会議開催、以後、継続。 HPへ被災状況掲載開始。
      25 (金) :リニアックトンネル部、自家発電機による排水開始。
      29 (火) :建設部、施設部などと建物や加速器トンネル内部の総点検。
   4/ 4 (金) :ユーザーの制限付き入構許可。
      18 (月) 〜:J-PARC復旧ロードマップ (案) を検討中、関係機関との調整。
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●各施設の被災状況

  (※4月4日までの調査結果から。
      詳細は
http://j-parc.jp/ja/topics/2011/ja.htmlをご覧下さい。)  
 【 加速器施設 】 

  J-PARCの3つの加速器本体 (リニアック、3GeVと50GeVシンクロトロン (MR) ) には外観上大きなダメージは無かった。現在、トンネル内の湧水で水に浸かった周辺機器等の点検・修復、地震による床面などの変位測定、ビームダクトの真空度、装置の詳細な性能測定試験などを開始した。また、建屋周辺ではいたるところで地盤沈下が目立ち、道路の陥没、屋外電源ヤード等の大きな損傷などが発生した。


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 【 実験施設関連 】 

  物質・生命科学実験施設 (MLF) 、ハドロン及びニュートリノ実験施設の建家は、地下深い岩盤まで届く強固な基礎杭を打ち込んでいたことから被害は比較的少なかった。しかし、それに繋がる周辺設備は地盤の沈み込み、陥没などの被害が生じている。また、施設内の装置には数千トンにおよぶ鉄やコンクリートの遮蔽体などが使われており、装置の詳細な確認を行うため、それらの移動や仮置き、また据付け直し作業などが順次進められる。


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●GPS測量作業開始
  地震により、J-PARCエリアにおいても地盤の変動、加速器装置、実験機器などのアライメントにずれが生じている。J-PARC建設時にエリア全域に設けた基準点について、GPSなどによる測量を開始した。 (加速器トンネル内の貫通孔部基準点については、トンネルと地上の間に設けられている貫通孔を通して直接GPSによる観測が行われる。) 

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