■ J-PARC News 第79号より       (2011/10) 
●12月からのビーム試験運転再開を目指す!
   震災による運転停止から7カ月半。加速器や実験施設の復旧は順調に進んでいる。 12月中旬のビーム試験運転の再開を目指し、建家修復、機器のアライメント作業、調整を行っている。
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●第4回ACFA-HPPA ワークショップ
   10月5-6日、アジア圏内3カ国における大強度陽子加速器の技術向上を目的としたワークショップが、いばらき量子ビーム研究センターで開催された。HPPAのリーダーは、韓国KAERIのByung-Ho Choi氏が務める。今回、J-PARCがホストとなり日本でのWS開催となった。 日本、韓国、中国の加速器専門家が参加し、日本からJ-PARC加速器のビームコミッショニング、韓国からPEFPの運転状況と将来計画、中国からCSNS計画の状況などが、夫々報告された。活発な質疑応答と意見交換、そして有意義な情報交換が行われた。次回は、2年後に韓国で開催の予定。
   • ACFA:Asian Committee for Future Accelerators
   • HPPA:High Power Proton Accelerators
   • PEFP:Proton Engineering Frontier Project
   • CSNS:China Spallation Neutron Source

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●特集:J-PARC/MLFで建設中の中性子ビームライン
 < ダイナミクス解析装置:「DNA」 > MLF/BL02
  機能性材料の研究では、原子や分子などの運動のメカニズム (ダイナミクス) を理解することが不可欠である。ダイナミクス解析装置「DNA」は、緩やかな運動を示す原子、分子などの運動状態を測定するのに適した装置として、現在据付け工事が進められている。 測定に適したエネルギーの中性子をパルス整形チョッパーでシャープな時間パルスとして取出し、結晶アナライザーにSi完全結晶ウェハーを用いたことで、高いエネルギー分解能が得られる。例えば、タンパク質に結合する水分子の動的状態を調べタンパク質の機能解明が進めば、創薬開発 にも繋がることが期待される。「DNA」の利用は、生体物質の機能解明ばかりでなく、高分子等のソフトマター物質や、電池材料などの機能性材料の開発も期待されている。10月上旬には、装置本体を組み込むための散乱真空槽 (3分割) が据付られた。来年1月下旬には初ビームの受入れ、来年3月末には供用実験開始を目指している。

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●震災復旧状況と新設工事
   J-PARCの各施設では、震災復旧工事が進められているが、装置や建家の新設工事も行われている。物質・生命科学実験施設では、中性子BL09などの建設が継続実施され、超低速ミュオン実験装置の 建設も開始された。50GeVシンクロトロンでは、加速性能向上のため高周波加速空洞を増設。また、ヘリウム液化機棟の建設も進んでいる。

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●第1回「J-PARCにおける強相関系や機能性材料の将来」ワークショップ
   10月17-18日、標記WSがいばらき量子ビーム研究センターにて、CROSS (総合科学研究機構) 主催、J-PARCセンター他協賛で開かれた。CROSSは、J-PARCの共用法登録施設利用促進機関に国から認定され、東海事業センターが今年4月から活動を開始した。
   最初のセッションでは、藤井保彦CROSS東海事業センター長が登録機関のミッションを、続いて、新井正敏J-PARC物質・生命科学ディビジョン長が、J-PARC/MLFの中性子実験装置全体と共用法BLについて説明した。次に、梶本亮一CROSS研究員 (BL01装置責任者) が、非弾性散乱装置の特徴などに ついて、石垣徹茨城大学教授 (BL20装置責任者) が粉末回折装置などについて、それぞれ説明した。次のセッションからは、強相関系や超伝導材料などに関わる研究報告が、2日目を含め16件行われ、最後に全体討論が持たれた。この分野で活躍の福山秀敏東京理科大副学長他の研究者などが多数参加し、活発な討論と質疑応答が繰り広げられた。

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●中川正春文部科学大臣が来訪
    10月22日、中川正春文部科学大臣がJ-PARCを訪れ、震災復旧状況をご視察された。
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●ご視察
     10月12日 IAEA理事国 (インド、マレーシア、タイ、ベトナム) 担当大使 4名
     10月22日 高野守 衆議院議員

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